女性の中には1度も悩んだことがないという方もおられますが、ほとんどの方は1度は経験のある「便秘」についてのお話です。
20歳代~50歳代の女性への統計で便秘に悩んだことのある人はおよそ44%という結果が出ています。食生活の変化とともに便秘も常態化しやすいのではないでしょうか。
昔から栽培されているアロエには便秘を解消できる効果が期待できることがわかりました。アロエと便秘について詳しくお伝えしていきます。
目次
アロエの基本情報
アロエは世界中に分布されている植物ですが、アフリカ大陸に多く暑さには強い植物です。反対に水分が多いため寒さには弱く霜などで葉肉が凍ってしまうと枯れてしまいます。
アロエはおよそ500種類あるとされていますが、日本でポピュラーなのは「キダチアロエ」「アロエベラ」が一般的です。「キダチアロエ」は花を咲かすことから観賞用にされていることが多いです。「アロエベラ」は葉肉が多く無味無臭ということもあり食用に多く用いられます。ヨーグルトなどに入っているのはアロエベラです。
食べるアロエ、アロエベラ
食用にされることの多いアロエベラですが、食べるとどうなるのでしょう。
アロエの中にはたくさんの栄養素が含まれており健康に有効な効果が期待できる成分も含まれています。
1、ミネラルが豊富なのでダイエットを助ける効果がある
2、アロエエモジンで消化不良を緩和
3、アロエウルシンが火傷後の皮膚の再生化を促進
4、アロエチンが炎症を鎮める
5、アロインの成分が緩やかに排便を促す
アロエは体にとって有益な効果をもたらしてくれます。もっと詳しく見ていきましょう。
胃腸と肝臓を助けるアロエベラ
消化を助けるアロエは胃潰瘍など胃の中にある傷も癒してくれる効果もあります。強い殺菌力を持ち解毒も持ち合わせているので肝臓の機能を助けたり、風邪の予防などにも効果があります。
肌にも良いアロエベラ
アロエの成分の中に肌の再生を助ける作用のあるアロエウルシンが火傷にいいことが分かっています。昔から火傷にアロエを貼っておくといいと聞いた事はありませんか?この民間療法はあながち間違いではなかったのです。強い殺菌力と細胞の形成を助けることによって火傷が治りやすくなるという仕組みです。
しかし、水膨れになっているよう火傷はアロエでは対処できません。あくまでも軽いやけどまでにとどめましょう。
ミネラル豊富なアロエがダイエットも助ける
以外にもミネラルを多く含むアロエは健康食品の優等生といったところでしょう。
カリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などミネラルが10種類ほど含まれています。ミネラルが不足すると血行が悪くなったり、むくみ易かったりします。
ホルモンバランスも崩れやすくダイエットの妨げになります。ダイエットには毎日少しずつアロエで補っていってもいいでしょう。
アロエが便秘解消に効く理由
他にもたくさんの効果があるアロエですが一番即効性のある大きな効果はやはり便秘解消ではないでしょうか。便秘解消に効く様々な理由を詳しく見ていきましょう。
1.腸のぜん動運動を活発にさせる
アロエに含まれるアロインという成分は腸のぜん動運動(便をうまく送り出す腸の動き)を活発しさせてくれます。便秘の方に多いのがぜん動運動が弱く便が直腸までうまく運べなくて便秘になっているケースです。
通常食事が胃の中に入ると連動して腸も動き出すのですが、何らかの理由で腸の運動機能が低下している場合便秘になってしまいます。アロエに含まれるアロインは強制的にぜん動運動を起こさせる成分で便秘の方にはうれしい成分なのです。
2.食物繊維が豊富
便秘になりやすい方の食生活は食物繊維が不足しがちにあります。それも補ってくれるのがアロエなのです。アロエは食物繊維が豊富で水溶性食物繊維を含む植物なのです。
水溶性食物繊維とは水に溶けてドロドロになる特徴があります。アロエの食物繊維がほかの便と一緒になると柔らかくなり排便しやすくなるのが特徴です。
コロコロ便の方は是非試してほしい食材です。
3.腸内環境を整える
便秘になっている人に多いのは腸内環境が悪くなっていることです。便が長く腸にとどまっていると腸内がアルカリ性に傾き悪玉菌が多くなりやすいのです。腸内環境を整えるには善玉菌を増やす必要があります。
アロエに含まれる水溶性の食物繊維は善玉菌のえさになりやすく善玉菌が活性化し増えていくのです。結果多勢に無勢となり悪玉菌が減っていき腸内環境が整っていきます。腸内環境が整うと腸の運動も活発になるのです。
アロエを取らない方が良い人
下剤のような役割も果たすアロエなのですが、使わない方がいい方をお伝えします。
1、妊娠中の方
2、腎臓病の方
妊娠中のアロエ摂取は子宮の収縮を促します。多量のアロエ摂取は厳禁です。また腎臓病の方は便秘に悩まされている方が多いですが、カリウムを含むアロエは腎臓に負担をかけます。カリウム制限をしている腎臓病の方はアロエ摂取はやめましょう。
便秘解消効果が高いアロインという成分は医薬品指定を受けるほどの効果があります。薬事法では下剤として認識されています。人によっては下痢になる方もおられるので注意しましょう。
アロエの食生活への取り入れ方
家庭で栽培されているアロエのほとんどは「キダチアロエ」です。観賞用が多く食用するのはやめておきましょう。食用向きなのはやはりアロエベラです。
しかし日本でアロエベラを家庭で栽培するのには向きません。暖かいところが好きなアロエベラは成長も早く大きくなる植物です。戸外で栽培するとしても霜が降りるところでは凍って枯れてしまいます。
食生活にアロエを取り入れたいとお考えであれば、食用のアロエをスーパーなどで購入するか、通販などでアロエ100%のジュースを購入が一番現実的と言えます。
アロエの健康効果をTVやネットなどで言われるようになってからというもの、一部のスーパーでアロエベラの葉を1本単位で販売しています。まだ全国津々浦々のスーパーまで浸透してはしませんが、確実に広がりを見せています。便秘解消に役立つアロエのレシピを一部ご紹介していきましょう。
やっぱりお刺身
生のアロエが手に入れば是非お刺身がいいでしょう。歯ごたえもあり粘り気もあるアロエはまた違った楽しみ方があります。
1、生のアロエの棘の部分を切っておきます。
2、カットしたアロエの上の皮だけ包丁を横にして取り除いていきます
3、2センチ~3センチぐらいに切っていきますが下の皮まで切らないように注意しながらカットします。
4、最後に下の皮を切り離します。包丁を横にして削ぎ切りのようにして切り離してください。
生のアロエはプルプルしていて、お醤油といただくとお酒の肴になるのでお勧めの食べ方です。
忙しい方のスムージー
忙しい毎日にさっと飲めるのはスムージーではないでしょうか。生のアロエがなければアロエドリンクとヨーグルト、好きな果物と一緒にミキサーにかければ完成のスムージードリンク。
頑固な便秘で何日も出ていないという人向きです。ヨーグルトとアロエの効果でお通じが期待できますが、腹痛を伴う可能性があるのでできればお仕事などのお休み前日にしていただく方がよいでしょう。
アロエを取り入れ方の注意点
アロエは下剤としての成分があることはお伝えしてきました。強制的にぜん動運動を起こさせる作用があるので長期間の使用では体が慣れてしまい余計に便秘に悩まされることになります。便秘解消効果のアロインは1日の摂取量が決まっています。アロエベラ生だと60g、100%ジュースだと30mlとなっており使用期間も連続10日以上はお勧めしていません。
またアロエを食べる場合に注意が必要なのはアレルギー反応が出ないかどうかです。心配な方は最初に食べる場合ごく少量から始めてください。
健康食材のアロエの力をうまく利用しよう
アロエには便秘効果の他に沢山の効能もお伝えしてきました。便秘を一気に解消したい気持ちもよくわかりますが、アロエでの排便は根本的な便秘解消にはならないということを覚えておいてください。
あくまでも一時的の排便でお使いになるほうがいいでしょう。長期間のアロエ摂取では腸が刺激に慣れていまい自力でぜん動運動しなくなってしまいます。
便秘を解消するには「食物繊維」を摂り、「水分」をこまめに摂るようにして運動をすることが一番と考えます。ストレス性の便秘もやはり運動でしっかりリフレッシュすることが便秘解消の近道でしょう。