食べきれない時に試してほしい、わらびを保存する方法 5つ

食べきれない時に試してほしい、わらびを保存する方法 5つ

 

毎年春から夏の始めが旬となる山菜のわらび。おひたしにして食べることが多い食材ですね。わらびが旬の時期に、戴いたり採ってきたものの、食べ方や保存方法が分からないなんてこともありますよね。

今回は、わらびの食べ方やたくさんあってその日のうちに食べきれないという場合の保存方法についてご紹介します。

 

わらびはどんな食べ物?

わらびとは?

わらびはコバノイシカグマ科シダ植物です。私達が食する部分は主にまだ葉が出ていない新芽(若芽)の部分です。大きくなると、シダになる植物です。誰しも一度は目にしたことがあるかもしれません。

群生地は、日当たりの良い草原に群生しています。季節としては春から夏の始め頃が旬です。

味はクセがなく少しぬめりがあり、茎や芽の部分を食用とし、また根茎に含まれるデンプンはわらび粉として使われるのでわらび餅として食べたことがある方も多いでしょう。また、そのままでは毒性があるのでしっかりあく抜きしたり塩漬けにした上で毒を除きます。

わらびにはどんな栄養素があるのか

1.豊富なビタミンB2

脂肪分解、動脈硬化などを防ぎ、健康な細胞を育てます。ダイエットに良さそうですね。

2.ビタミンE

抗酸化作用が多いことで老化防止にとても効果的です。また、ビタミンEには血行促進作用があるので、冷え性や肩こり・腰痛などにも効果的です。

3.βカロテン

ビタミンAに変わることで視力の改善、疲れ目、ドライアイに効果的。粘膜や皮膚も強化してくれます。また活性酸素の働きを抑えるので、アンチエイジング効果もあります。

4.ナイアシン

ナイアシンはビタミンB群の1つです。脂質・炭水化物・たんぱく質の代謝を促進します。また、アルコールを飲んだ後、アセトアルデヒドの分解を促すため、二日酔いに効果的です。

5.食物繊維

食物繊維も豊富なので、便秘解消効果も期待出来ます。

食べきれない時に試してほしい、わらびを保存する方法 5つ

 

わらびとぜんまいの違い

わらびといえば、ぜんまいも似たようなものではないかとお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。確かにわらびとぜんまいは似ています。両方とも山菜で、おひたし、天ぷら、山菜そばなどに入っていますよね。

わらびコバノイシカグマ科シダ植物
ぜんまいぜんまい科のシダ植物

と違いがあります。

ただ、群生地がぜんまいは山間地などの渓流などの水場に多いです。

わらび黄緑色の小さな新芽が3つぜんまい茶色の産毛が生えたうずまきの様な大きな芽が1つあります。わらびはそのままではプタキロサイドという発がん物質が含まれていますが、ぜんまいにはそういった物質はありません。

広告

 

わらびはアクが強いのでしっかりアクを抜くこと

わらびを食する時に特に注意しなければならないのが、しっかりアクを抜くことです。わらびはとてもアクの強い山菜で、アクを抜かないと中毒を起こすからです。前述した通り、アクをしっかり抜かないと少量ですがプタキロサイドという発がん物質が抜けないままになってしまいます。

それではアクの抜き方です。

1.わらび(500g)を束ねて揃える

全体を万遍なくアク抜きが出来るように、1食分ずつ束ね、茎の先を切り揃えます。

2.重曹(小さじ1)もしくは木炭を上からかける

重曹もしくは木炭をわらびの上から振りかけます。

3.沸騰した熱い湯をかけ、一晩置く

熱湯をその上からかけて、落し蓋をします。そのまま一晩置きます。

4.翌日きれいに洗う

翌日水できれいにアクを流します。その後、お料理に使えます。しっかりアク抜きをしないと、苦くて食べられません。アク抜きは絶対です。アク抜きしてから2~3日で食べきりましょう。

場所によっては、沸騰した熱い湯に多めの塩を入れた湯にわらびを漬け込んでアクを抜く方法もあります。

重曹などでアク抜きすると、わらびが黒ずむことがあります。黒ずむのが気になる場合は、沸騰した熱い湯にわらびを軽く一掴みに対して、椿の葉を2~3枚入れて落し蓋をして一晩置くときれいな色になります。

食べきれない時に試してほしい、わらびを保存する方法 5つ

 

わらびを保存する準備

アクを抜いたわらびはジップロックなどの保存用袋を用意します。もしくは、塩漬けをする際には、漬物用の容器やタッパーなどを用意すると良いでしょう。

バラバラとしてしまうと扱いにくかったりするので、紐などで束ねておくと扱いやすくなります。

保存をする際に、昔ながらの方法ですが、竹の葉を使うことで殺菌効果があるので用意するのも良いでしょう。

食べきれない時に試してほしい、わらびを保存する方法 5つ

 

わらびの保存方法

わらびをたくさん採ったりいただいたけれども、すぐに食べきれないなど、わらびの保存方法がいくつかあるのでご紹介します。

わさびを入れる

わらびを洗ったものをジップロックなどの保存用袋に入れて、わさび(チューブ入り)を3~5cmほど入れて、袋内の空気を抜き、冷蔵庫で保管します。1週間ほど持ちます。

冷凍保存

ジップロックなどの保存用袋に入れて、そのまま冷凍庫に入れます。食感が多少しなってしまう可能性はあります。大体2~3日が目安ですが、1週間持たすとしたら5%の塩水を入れておくと少し日を延ばすことが出来ます。この水は毎日替えます。

塩漬け

塩漬けにすることで、アク抜きも保存も兼ねることが出来ます。この場合は、茹でたりせずそのまま塩漬けをします。もちろん、他の方法でアク抜きした後でも大丈夫です。

入れ物の底に底が見えない位に塩を厚めに敷き、わらび全体に塩をたくさん被せる感じに漬け込んでいきます。隙間なく塩を入れていきます。これを竹の葉で上下を挟みこんで密封します。その上に重石をのせます。

一晩置くと水分が出ますが、なるべく空気に触れないように塩を更に足します。重石はそのままの重さにするとわらびが硬くなることがあるので、重石は更に半分くらいの重さにします。

塩漬けすると、わらびが茶色に変色します。茶色になった水は捨てていきます。また、塩の量が少ないと腐りやすくなるので、塩はとにかく多めに入れていきます。

塩漬けの場合は、常温での保存も可能です。大体、半年から1年と長期の保存が可能です。

食べる時には、塩抜きをします。塩抜きの方法は、そのまま水に浸けておき何度か水を換える方法と、鍋に水と塩漬けのわらびを入れて火にかけて沸騰する直前で火を止めてそのまま置く方法とあります。食べてみて塩辛くないか確認して下さい。塩辛ければ水にそのまま浸けておきます。

食べきれない時に試してほしい、わらびを保存する方法 5つ

 

乾燥

アク抜きしたわらびを、葉の部分を取り除き、わらびが並べられるくらいの大きさのザルにわらびが重ならないように広げます。風通しの良い所で天日干しをしますが、雨天の日は室内に入れます。天候によって外に干せない時には、扇風機やストーブの前に置いて乾燥させます。数日干しますが、時々均等になるように上下ひっくり返したりします。乾燥が進むと紐のようになります。

この方法も1年以上と長持ちします。食べる頃までの保存の仕方としては、ジップロックなどの袋や瓶などに乾燥剤を入れて保存します。食べる際には水で戻してから使います。

水煮

わらびをアク抜きしたらよく洗って瓶に詰めます。瓶には水をいっぱいに入れます。鍋にこの瓶を入れて、水を瓶の口の近くまで入れます。そして、瓶のフタは閉めないでのせておきます。そして火にかけて沸騰したら少し火を弱めます。そのまま30分火にかけます。30分経ったらフタを締めて、逆さにします。冷めたら出来上がりです。

常温で保存可能で、1年は持ちます。

わらびはおそばに入れるだけでなく、おひたしや天ぷらの具にもなります。おひたしは地域によっては、醤油、ポン酢、マヨネーズ、ドレッシング、酢醤油、三杯酢などをつける、と食べ方にバラエティがあります。

山菜が採れる地域ではたくさん採れますよね。アク抜きは忘れずにおこなって、保存も1年と持つ方法もあるので、是非活用してみて下さい。

広告
食べきれない時に試してほしい、わらびを保存する方法 5つ
広告