便秘体質の方は要注意!「腸閉塞」の原因と6つの初期症状

便秘体質の方は要注意!「腸閉塞」の原因と6つの初期症状
便秘気味でお悩みの方、そのしつこい便秘はもしかすると「腸閉塞」かもしれません。今回は「腸閉塞」の原因と特徴的な6つの初期症状をまとめてご紹介します。


「腸閉塞(イレウス)」とは?

「腸閉塞」はイレウスとも呼ばれ、簡単にいうと腸の中が詰まっている状態です。腸自体が捻じれを起こしたり、腫瘍ができるといった機械的な問題と、腸の動きが悪化する機能的な問題の2つのケースがあります。

高齢者に多いという特徴がありますが、老若男女問わずに誰でも起こる可能性があります。お腹のハリ感や強い痛みを伴い、放置すると最悪死に至ることもある病気です。また吐き気などを伴うこともあるので注意が必要です。また腸が捻じれ血流が阻害されてしまうと、腸の組織が壊死し、機能しなくなるということも起こります。

便秘体質の方は要注意!「腸閉塞」の原因と6つの初期症状

腸閉塞の原因と初期症状

では腸閉塞の原因と初期に起こりやすい症状を見ていくことにしましょう。

腸閉塞の原因

まず腸閉塞が起こる原因は前述した通り、機械的なものと機能的な問題があります。

機械的な原因の場合、生まれつきの先天的異常がある場合が考えられます。先天性十二指腸閉鎖や先天性食道閉鎖、それらの先に繋がる直腸や肛門の形成異常が考えられます。また腸とお腹の壁などが癒着を起こしていたり、腸が狭い部位にはまってしまうケースも多く見られます。

機能的な問題としては、宿便といった硬くなってしまった便によって腸が塞がれるケースや腸の蠕動運動が低下することによっても引き起こされます。またストレスと自律神経は密接な関係がある為、ストレス過多になることも腸の動きの低下に繋がります。

さらに手術の後などに起こる腸閉塞もあります。本来は離れているはずの組織が癒着を起こしたり、腸が何らかの原因で捻じれるケースもあります。腸が捻じれるケースとしては、鼠蹊ヘルニアが考えられます。高齢化とともに筋肉が低下することが主な原因となります。

野菜を食べず、お肉ばかりを食べる人や、暴飲暴食などをする人も腸閉塞を起こしやすくなります。その為、予防には食事に気を配ることも非常に大切になります。

腸閉塞の初期症状

次に腸閉塞の6つの初期症状について見ていきましょう。

1.お腹のハリ感
2.食欲不振
3.お腹の痛み
4.吐き気、嘔吐
5.排便回数の減少
6.おならの減少

お腹の痛みには「疝痛発作」というものがあり、約20分間隔で強い痛みが起こります。上記の症状は、排便すると症状が軽快するという特徴もあります。

ただ、常日頃から便秘症状がある方や高齢者の場合、症状を感じにくい方もいるのでただの便秘と軽視せず注意が必要です。

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「腸閉塞かも」と思ったら病院へ!

ただの便秘ではなく、お腹のハリ感や激痛を伴っている場合、もしかすると腸閉塞を起こしているかもしれません。

そこで、まずは病院を受診することをお勧めします。

便秘体質の方は要注意!「腸閉塞」の原因と6つの初期症状

病院での腸閉塞の検査は?

病院を受診した際に、どのような検査が行われるのかを以下にご紹介します。

まずは、便秘の状況などや今までに腹部を開いて手術をした経験などがあるのかといった問診腹部に圧を加えるなどして痛みの有無や異常を調べていきます。

その後、今度はX線検査CT検査などを用いて詳細に調べていきます。腸の内部の様子はもちろん、腸の音を確認するなどの検査も行われます。これは腸閉塞に伴い、腸内部の圧が高まってしまうと、腸壁に穴が開いてしまうケースがある為です。そういった場合、CT検査などの画像検査を行うと、画面に空気が写ることで異常が確認されます。

便秘体質の方は要注意!「腸閉塞」の原因と6つの初期症状

病院での腸閉塞の治療は?

腸閉塞であることが病院の検査で分かった時の治療法は主に2つあります。1つ目は保存療法です。そして2つ目が手術を行う方法です。

腸閉塞が起こっていたとしても、捻じれなどによって血流が遮断されていない場合は、保存治療を行うことがほとんどです。口から食べ物を入れることは中断し、点滴による栄養補給を行いながらも、胃腸の内容物を外に出して、まずは腸の圧を下げていく処置が優先されます。その後、抗生物質などを使用し細菌感染を防ぐことも非常に大切です。

ただし、保存的療法で腸閉塞が改善しない場合は、腸管の癒着を剥がしたり、腸を切除するなどの手術が必要となります。腸が捻じれを起こした腸閉塞などの場合、その先の血流が遮断されてしまいます。そういった場合は、お腹を開き緊急手術などを行う必要が出てくるからです。

またその他にも、鼻や口から「イレウス管」と言われる医療用チューブを体内に挿入することで、腸内部の閉塞物を取り除く方法もあります。ただチューブは2週間程度体内に留置することもあることから、不快感を伴うのがデメリットです。

腸閉塞の初期症状は、まだ腹部の痛みも少ないことからいつもの便秘と思い込んで放置する方もいます。しかし放置すると最終的に手術が必要になるなど重病に発展してしまいます。少しでも異変を感じた場合は、すぐに病院を受診してくださいね。

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