皆さんは、寝ている時に足がつったような激痛が走って目を覚ましたことはありませんか?ぐっすりと寝ている時に、いきなり足がつったような激痛が起こると、ものすごい衝撃で目が覚めてしまうことはわたしもよくあります。
しかし、寝起きのため意識がまだしっかりと覚醒していない状態で、この痛みにどう耐えたらいいのかさえもわからなく、数分うずくまって痛みが早く治まることを祈ることしかできません。
こむら返りとは?
こむら返りとは、主にふくらはぎの筋肉が痙攣してしまっている状態といえます。もっとわかりやすくいうと、よく「足が攣った」という「攣る」の症状と同じです。
「攣る」とは十分な準備運動やストレッチを行わないまま、運動や水泳をすると筋肉は疲労し、自分の意思に関係なく委縮します。
つまり、寝ている間に自分の意思とは関係なく、ふくらはぎの筋肉が勝手に委縮して、痙攣を起こしている状態のことを「こむら返り」といいます。
こむら返りの原因とメカニズム
こむら返りのメカニズムを説明すると、こむら返りとは主にふくらはぎの筋肉が痙攣している状態のことで、原因は、筋肉を動かすのに影響している「下位運動神経終末部」が過剰に興奮して痙攣していると考えられています。
しかし、はっきりとした原因は未だわかっていません。ただ、この筋肉の痙攣が起きている時は、筋肉は委縮している状態です。
原因としては、以下のことがあげられます。
脱水と栄養不足が原因!?
栄養素は身体にとって色々な働きをする大事な役割をします。その栄養素は疲労をも緩和する役目があります。
また、神経にも栄養素は大きく関わっています。神経が脳に命令したり、身体を動かす働きをするためには、様々な栄養素が必要です。食事を抜いたり、偏った食事をしていると、栄養が不足し、神経に栄養素が届かないため、神経が正確に作動しなくなり、寝ている間に過剰に興奮したり、委縮してしまうと考えられます。
「栄養素」といっても色々な種類の栄養素がありますよね。なかでも、「マグネシウム」が重要とされています。「マグネシウム」は筋肉を弛緩させる働きがあります。「こむら返り」は筋肉が萎縮して痙攣を起こしている状態のため、筋肉を弛緩させる「マグネシウム」が必要となってきますね。こういったミネラル不足も原因とされています。
その神経が正確に作動するよう働かせる栄養素は、「血液」の流れによって身体の様々な場所に運ばれ、働きます。そのため、血液も大事な役割を果たしているのですが、「脱水」だと、血液は水分が足りていない状態になるので、どろどろとした血液になります。
その結果、栄養素をうまく身体や神経に運ぶことができず「栄養不足」といった状態になり、神経の誤作動で筋肉が萎縮し、痙攣をおこすといった原因があげられます。
冷え性が原因!?
寒い環境でいるときや冷え性持ちの人は、無意識に筋肉を委縮させて血管を収縮させ、体内の熱を放散するのを抑える働きをします。
寒い環境で寝ていると、筋肉が萎縮をし、痙攣がはじまりこむら返りを起こします。また、栄養が身体の様々な場所、および神経まで届かず、神経の誤作動により痙攣したり委縮したりと「栄養不足」と同じ結果を導きます。
寝るときはなるべく暖かい格好をし、冬は湯たんぽやホットカーペットを利用し、血液の流れをよくしましょう。
疲労が原因!?
スポーツや運動をしたあとは、身体が疲れを感じていると同時に筋肉も疲労している状態になります。筋肉が疲労している状態というのは、筋肉を動かした神経の興奮がまだ持続しているため、筋肉の萎縮が自分の意思とは関係なく続いているということなので、こむら返りは起こります。
睡眠中のこむら返りの治し方
睡眠中のこむら返りは、あまりの激痛で目がさめますが、寝起きのため意識は覚醒していません。したがってこむら返りの痛みをどう対処したらいいのかわかりませんよね。
焦って無理に動かしてしまっては、他の部分を痛めたり、他の筋肉に痛みを生じる可能性があります。ゆっくりと足を動かして楽になる姿勢を探しましょう。楽になれる角度や姿勢を見つけることができたら、少しずつ、そしてゆっくりと足を伸ばしたり縮めたりといった動きをしてみましょう。次に、足首を回してみたり、伸ばしたりしてみましょう。
だんだんと意識も覚醒しはじめて、余裕があればストレッチしてみたりするのもおすすめです。長座前屈をしたり、ふくらはぎのマッサージをして、少しずつ血液の流れをよくさせます。
睡眠中にこむら返りにならないために、普段から睡眠前に水分摂取やストレッチをすること、また暖かくして寝ることを意識しましょう。あまりにもこむら返りに遭う頻度が多ければ、何か病気を伴っているかもしれないので、一度医者に行って診てもらいましょう。