四十肩はつらいですよね。思うように肩が上がらず、日常生活にも支障があるという方も少なくありません。若い方、自分には関係ないと思っていませんか?若くても四十肩になる可能性はありますので、この機会に詳しく知っておくことをおすすめします。
どうして四十肩になるのか、原因や症状など、四十肩について詳しくご紹介いたします。また、慢性期といわれる時期におすすめの体操やストレッチなどもあわせてご紹介いたします。
目次
四十肩の原因と症状
<原因>
どうして四十肩になるのか、はっきりとした原因は未だわかっていません。ですが、この四十肩の症状が出始める人は40代を過ぎてからの人が圧倒的に多くなっています。症状が出始めた人たちは、普段の生活の中で、同じ作業をずっと続けて行っているという人が多い傾向にあります。
例えば、デスクワークが主である人、パソコンを使っている時間が長い人、育児をしていてお子さんを抱っこしている時間が長い人などがあげられます。
また、過去にスポーツをしていて肩を傷めたことのある人は、症状が出る可能性が他の人よりも高くなります。さらに、普段から猫背気味の方は、身体に歪みが生じているので、四十肩になる可能性があります。
<症状>
ある日急に肩が上がらなくなり、肩から腕、指にかけて鋭い痛みが出ます。そこから腕が上がらなくなり、手が思うように使えなくなったりします。服を着替える時、女性ならヘアスタイルを整えるのも困難になります。
特徴的な症状として、夜中に痛みがひどくなる傾向があります。その痛みは眠れないほどという方も少なくありません。
四十肩における「3つの時期」
四十肩は、症状の進行を3つの時期にわけることができます。
1.急性期
これは四十肩が発症する時期を指します。発症時は急激な痛みに襲われ、炎症MAXになっている時です。少し腕を動かしただけでも激痛ともいえる痛みが走ります。突然のことなので、どう対処していいのか慌ててしまう方が多い時期です。
ひどい方になると、何もせずじっとしていても肩に痛みが走り、それが夜寝ている時も続くので、動いても寝がえりをうっても痛みに襲われて、十分な睡眠がとれなくなる方もいます。
2.慢性期
急性期から慢性期に以降すると、少し痛みも緩和されてきます。まだまだ肩や腕が動く範囲は狭いままなので、かなり動きが限られた範囲となってしまいます。個人差がありますが、慢性期は1年程続いてしまうこともあります。
動かせる範囲は限られていますが、この時期にしっかりとストレッチなどで肩を動かすようにしておくことが大切です。もし、痛いからと何もしないままだと、肩の関節が拘縮するという一種の運動障害となってしまい、どんどん動かせなくなってしまいます。
この時期に適した運動やストレッチがありますので、痛いからといやがらずに、コツコツ行うようにすることが大切です。
3.回復期
痛みもかなり感じなくなる頃ですが、まだ完治とはいえません。一種のリハビリ期のようなものです。完治させる為にリハビリをしっかりとすることが重要な時期です。完全に元通りになるかどうかはわかりませんが、ある程度動かせるようになり、痛みがなくなるまでは個人差がありますが、長い人では2年ほどかかります。ただ、これは長い人の場合です。治りが早い人なら、半年ほどで回復します。
慢性期にできる体操とストレッチ
<振り子>
水の入ったペットボトルか軽いダンベルを用意してください。
1.テーブルなどの横に立って痛くない方の腕をテーブルにつけて少し前かがみの姿勢をとります。
2.痛い方の腕でペットボトルやダンベルを持ちます。
3.手の甲を外にした状態で、痛い方の腕を前後にゆっくりとふります。
最初は少し小さい幅で振り、徐々に自分のできる範囲で幅を広げていってください。毎日少しずつやっていくと振り幅も大きくなり、慣れてきます。そうしたら普通に立って横に振ったり、腕が上がるようになったら、円を描くようにまわしてみたりもしてください。少しずつできる範囲で行うようにしてください。痛みを我慢して無理やり振り幅を大きくするのはよくありませんので、注意してください。
<関節運動>
1.痛い方の肩の肘をまげて手を胸元に持ってきます。
2.もう片方の手で手首をもちます。
3.そのままゆっくりと痛くない方の肩方向に引っ張ってあげます。
痛みを我慢してむりやり引っ張り過ぎないようにしてください。自分のできる範囲で少しずつやっていきましょう。
<簡単ストレッチ>
1.ゆっくりとばんざいをし、ゆっくり下ろします。
2.両手を後頭部で組み頭を前へ傾けて10秒カウントしてゆっくりと戻します。
3.肩を後ろに引いて胸を張って10秒カウントしてゆっくりともどします。
<腕が上がらない時のストレッチ>
1.両手の手はボールをつかんでいるような感じにします。
2.腕は肘を曲げずに1本の棒のようにしてだらんと下げます。
3.身体の後ろ側に腕を外側方向、内側方向へひねりながらあげていきます。
4.痛みを感じる所でストップします。
5.そこから今度は前方向へ上がる所までひねりながらあげていきます。
6.痛みを感じる所でストップして元の位置にもどします。
四十肩は予防も大切
四十肩にならない為に予防することも大切です。
・同じ姿勢を長時間続けないで、適度に休憩を入れる
・軽いストレッチなどを習慣づける
・肩を冷やす原因になるので、薄着はなるべく避ける
・ショルダーバッグなどはあまり使わないようにする
・手の届かない所に無理やり手を上げてとろうとしないようにする
毎日の生活の中でこれらのことに気を付けることで、症状が出るのを予防することができます。若いから大丈夫というのは危険です。先々四十肩に苦しめられることにならないように、早めに予防するようにしましょう。