風邪の症状としてよく知られているのが頭痛ですよね。薬を飲んで対処する方法ももちろん良いのですが、人によっては薬が苦手であったり、事情があって薬が飲めない人もいるでしょう。今回は薬に頼らずに頭痛を改善させる方法をご紹介しましょう。頭痛のメカニズムなどにも触れているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
風邪で起こる頭痛の特徴
風邪が原因で起こる頭痛の特徴には、脈の動きと連動して一定の間隔でズキズキと痛み走ることが挙げられます。ここで偏頭痛持ちの人は「片頭痛と症状が似ているから見分けがつかない」と思うでしょう。他の特徴と交えて判断すると分かりやすいですよ。
咳や発熱の有無
風邪の症状として出やすいのが咳や発熱ですよね。ズキズキとした痛みの他にこうした諸症状が出たときには、風邪を疑ってほぼ間違いナシです。
あくびはある?
片頭痛の原因の一つと言われているのが酸欠症状です。ヒトの体は酸欠状態を解消するために、無意識にあくびをして酸素を多く取り込もうとします。頭痛と一緒に何度もあくびが出るなら片頭痛の可能性が高くなります。
目の違和感は?
片頭痛が起こる前触れとして目がチカチカする、ギラギラとした光が出てきて視界に広がっていくなどの症状があります。こうした目の違和感があるなら片頭痛を疑ってみてください。
風邪で頭痛が起こるメカニズム
どうして風邪をひくと頭痛が起きるのでしょうか?そのメカニズムを知っている人は意外に少ないでしょう。
風邪は、鼻やのどにウイルスや細菌が感染することで引き起こされます。風邪をひくとくしゃみや咳、鼻水が出ますよね。あれはウイルスや細菌を体の外に排出しようとしているからです。それと同時に、体は入り込んだ病原菌を撃退するため、免疫細胞である白血球を増やして活発化させようと血液の循環を促します。血管を広げてより多くの血液を流そうとするのですが、このときに血管が周りにある神経を刺激し、脈を打つような頭痛を引き起こします。
これが風邪をひいたときに頭痛が起こるメカニズムです。不快な痛みですが、体が病気と戦っているサインだと言えるでしょう。
薬に頼らない治し方
できるだけ薬には頼りたくない人や、妊娠をしているから薬を飲めないという人もいるでしょう。ここでは風邪が原因で発生する頭痛への対処法をご紹介します。
痛みのある場所を冷やす・圧迫する
頭の血管の膨張が原因で頭痛が起こっているので、膨張を抑えるために痛みを感じる場所を冷やしたり圧迫してみてください。痛みを和らげることができますよ。
免疫力をUPさせて強い体を作る
ウイルスや細菌に感染することで風邪をひくので、そうした病原菌に負けない体作りをするのもおすすめです。腸内環境が整っていると風邪もひきにくくなりますよ。元気な腸を作るためには以下のような方法があります。
・水溶性食物繊維を多く含む食べ物(アボガド・オクラ・ニンジンや海藻類、きのこ類など)を積極的に摂取して便秘解消
・漬物やヨーグルトなどの発酵食品を食べて、善玉菌のエサとなる乳酸菌を摂取する
・乳酸菌サプリを活用して腸内環境を改善する
水分を摂る
風邪の症状で発熱を伴っていた場合、汗をかいて水分不足になっている可能性があります。実は水分不足も頭痛を引き起こす原因の一つ。
体の水分が減ると血液中の水分も減少し、ドロっとした血液へと変化します。すると血流が悪くなり、体は血管を広げて流れを改善しようとするため、神経を刺激して頭痛に繋がってしまいます。コップ一杯の水を飲むことで症状が改善することがあるので、ぜひ試してみてください。
ツボを押す
頭痛に効くツボを刺激するという手もありますよ。
風池(ふうち)
首の付け根(頭蓋骨の出っ張り)あたりで、髪の生え際より少し上の部分にある窪みが風池のツボになります。。
天柱(てんちゅう)
首筋の外側で、髪の生え際にある窪んだところが天柱のツボになります。
どちらも呼吸を止めないように気を付けて、息を吐くときに押しましょう。力いっぱい押さずに、イタ気持ちいいところで止めてくださいね。
また、長時間にわたって同じ場所をずっと押していたり、強く刺激しすぎると筋肉の炎症を招いて症状が悪化することもあります。3秒くらいツボを押し、3秒くらいかけて息を吸いながら力を抜くようにしましょう。ちなみにツボ押しは発熱している人、お酒を飲んで30分以内の人、押す場所に熱があったり炎症があるときは、症状が悪化することもあるので避けておきましょう。
休息が基本
風邪をひいて頭痛がするなら、無理をせずに休むのが一番。横になってゆっくりと体を休ませましょう。風邪をひくということはそれだけ体が疲れていて、免疫が落ちているということ。休むタイミングをもらったんだと思ってのんびり過ごしてください。
横になることができない場合には、しばらくの間目を瞑って過ごすだけでも違いますよ。
頭痛の慢性化・悪化は医師に相談!
いろいろ試しても頭痛がずっと続いていたり、以前より症状がひどくなった場合には『髄膜炎』の可能性も。
髄膜炎とは、体に入り込んだウイルスや細菌が髄膜で炎症を起こしている状態のことを言います。髄膜炎の初期症状は『頭痛』『発熱』『鼻水』『せき』など、風邪の症状と似ているため見落とされがちです。頭痛が長引いている場合には早めに医師に相談しましょう。その際に脳神経外科や脳神経内科、感染症科に行ってください。もし子供にこうした症状が当てはまるなら小児科に連れていきましょう。