以前は、病院に行った時ぐらいしか計測することのなかった血圧。ですが、最近は、ご家庭でも簡単に血圧が測定できる機器が市販されています。血圧は今の自分の健康状態を示すバロメーターでもあります。
血圧が高いと健康上良くないと言われます。では、いったい高血圧とはどういう状態なのでしょうか?どれくらいの数値から高血圧とされるのかをご紹介いたします。また、正常値よりも高かった場合、どう対処すればいいのかなども併せてご紹介いたします。
高血圧とは?
病院に到着して、すぐに血圧を測ると、異常に高かったという経験をお持ちの方は多いはずです。いつもよりも高いと、それだけで不安になってしまうものです。
そもそも、血圧というのは、動いたり、寒いと感じるだけで上がります。こういった場合は、高血圧とはいわないということを覚えておきましょう。
では、いったいどんな状態のことを高血圧というのでしょうか?
安静にした状態で計測した血圧が、正常とされる値よりも高い場合、それは高血圧となります。血管に必要以上の圧力がかかってしまっている為、数値が上昇してしまいます。
自覚症状には、めまいや頭痛、むくみや肩こり、動悸などがあげられますが、どれも普段から起こりえる症状ばかりです。特徴的な自覚症状がないので、放置してしまいがちです。
ですが、血圧の数値が高いままの状態が続くと、動脈硬化や心筋梗塞、腎不全、脳卒中など、命に関わる合併症を引き起こす可能性があります。異変を感じた時には、もうすでにかなり症状が進行している、ということもよくあります。
この症状には二つのタイプがあります。一つ目は、肥満や飲酒、運動不足や過剰な塩分摂など、原因が明確でない「本能性高血圧」です。日本人の多くはこちらに分類されます。
そしてもう一つが、原因が明確な「二次性高血圧」です。こちらは、原因がハッキリとしているので、その原因に対処することで、高い血圧を下げていくことができます。
いくつから高血圧になる?
放置すると、死に至る可能性もある高血圧。いったいいくつから高血圧となるのでしょうか?その数値を詳しくご紹介いたします。
これくらいなら高血圧ではないけれども、この先そうなる可能性を秘めているので注意が必要な「正常高血圧値」というのがあります。
最高・130〜139
最低・85〜89
となっています。この範囲内の方は、注意してください。
ここからご紹介するのが、高血圧と呼ばれるものになります。
軽症高血圧値・最高は140〜159 最低は90〜99
中等症高血圧・最高は160〜179 最低は100〜109
重症高血圧 ・最高は180〜 最低は110〜
となっています。
血圧は、安静にした状態で測ることが大切です。緊張したり、興奮していたり、運動直後は、高くなりがちです。息を整え、リラックスして、安静にしてから測るようにしてください。
自分が高血圧だとわかったら、速やかに医師に診断してもらい、改善することをおすめします。また、高血圧ではない方も、これからそうならない為に、しっかりと予防することが大切です。
正常値より高かった時の対処法
もし、血圧が正常値よりも高かった時、慌てずに自分でできる対処法がありますので、ご紹介いたします。
食生活の見直し
血圧が高い時は、食生活の見直しが必要です。高カロリーな物を食べ過ぎたり、塩分を摂りすぎると、高血圧につながってしまいます。内臓脂肪が多い肥満の方は、高血圧のリスクがアップします。
肥満解消のためにも、カロリーの過剰摂取は控え、基本的に和食の献立にすることをおすすめします。自炊が苦手な方も、最近は、コンビニのお惣菜やお弁当には、ヘルシーな物もたくさんあります。カロリーや塩分なども表記されているので、それらを上手に使って、摂取カロリーを控えるようにしましょう。
運動不足解消
運動といっても、激しい運動はオススメできません。内臓脂肪を減らす為には、有酸素運動が必要になります。無理なく続けられるものとして、ウォーキングや、水中ウォーキングなどがオススメになります。毎日の積み重ねが血圧を下げますが、無理をしないことも大切です。毎日が無理でも、1日おきなど、自分ができる範囲で始めてみて下さい。
禁煙
煙草を吸うことで、血管の収縮や血流を悪化させることは有名です。血圧を下げる為には、禁煙は必須です。
寒暖差に気をつける
これは特に冬場に注意すべきことです。温かい室内から急に寒い屋外へ出るだけで、血圧は上昇してしまいます。しっかり防寒をして外出するようにしてください。また、必要以上に屋外と屋内を出たり入ったりするのは血圧が急激に上下するためよくありませんので注意してください。
ストレスをためない
なかなか難しい事かもしれませんが、ストレスがたまることは、血圧にも何らかの影響がでてしまいます。うまく解消して溜め込まないようにしてください。
高血圧を軽視しないようにしましょう!
高血圧がすぐに重病につながるわけではありません。ですが、放置してしまうと、確実に症状は悪化し、合併症を引き起こす可能性もあります。普段血圧をあまり気にしない方も、この機会に、血圧を測る習慣をつけることをおすすめします。
血圧を測る時は安静な状態で測って下さい。もし、高血圧と思われる数値が続くようであれば、早めに医師に相談することをおすすめします。