便秘体質だからと諦めていませんか?実はそれ、スーパー便秘と呼ばれる厄介な便秘かもしれません。さまざまな悪影響を及ぼす恐れもあるスーパー便秘とは、一体どんな原因から引き起こされてしまうのでしょうか。
今回は、早期改善に効果的な解消法を5つご紹介するとともに、症状や特徴などについても詳しく解説していきます。
目次
「スーパー便秘(直腸性便秘)」の症状と原因
まずは、あなたのその便秘がスーパー便秘かどうかチェックしてみることから始めてみましょう。
・便意をもよおすことがあまりない
・便意を感じても我慢しがち
・排便の際に痛みを感じる
・痔がある
・便秘薬を日常的に飲用している
・便がいつも硬い
・薬などの対策では効果を感じられない
当てはまる項目はありましたか?これらは直腸性便秘の方に多くあてはまる特徴となっています。続いて、症状についても確認していきましょう。
症状
・便意を感じても一向に便が出ない
・残便感を常に感じる
どちらもかなりつらい症状ですね。便秘薬を飲むことで解消される便秘であれば、一時の苦しい状態を我慢すれば解消できますが、スーパー便秘の場合はこれがずっと続いていくことになります。
トイレで長時間排便のために時間を割くことは、中々難しいものです。少し出ても残るのは残便感。これではすっきりすることが出来ませんよね。症状にも心当たりがあるという方は、原因もしっかり確認してみて下さい。
スーパー便秘の原因
なぜこのような苦しい便秘に陥ってしまうのか、考えられる原因は3つあります。
1.直腸のくぼみに便がつまる直腸瘤
スーパー便秘の特徴のひとつとして、大腸ではなく直腸に問題が生じてしまうというものがあります。そしてその問題というのが直腸瘤と呼ばれるものです。
おもに女性に多く、便がくぼみにつまってしまうことにより通常の便秘対策ではあまり効果を感じることがありません。
2.肛門周りの筋肉緊張によるアニスムス
本来なら、便を排出するためにいきみ、肛門周辺の筋肉が働くことは当たり前のことであり、便を出すためには必要なことといえます。しかし、このアニスムスというのは、便排出時のいきむ力が便の出を妨げることがあるのです。
頑張って便を出そうとしても中々出てくれず、トイレに長時間こもることが多いという方は、アニスムスが原因かもしれません。
3.便意を我慢してしまう
今トイレに行きたい!そう思ってもお手洗いに立つことができない時はあるでしょう。しかし、その些細な我慢が積み重なることにより、直腸に重大な問題を引き起こす恐れがあります。
便が出ようとすると直腸は刺激を感じます。これを我慢し続けると、当然その刺激に直腸は慣れ、腸自体が刺激に鈍感になってしまうのです。これでは長期間便が出なくなってしまっても仕方ないといえるでしょう。
スーパー便秘による悪影響
原因や症状についてお話してきましたが、もっとも知っておいてほしいのは直腸性便秘が及ぼす悪影響についてです。たかが便秘と薬を常用し、その薬の力ですら出なくなってしまった時、あなたの身体に深刻な病が忍び寄る可能性があるのです。
大腸癌のリスクが高くなる
大腸癌は症状が乏しいため、癌が発見された時には進行していて治療が困難なケースも多い危険な病です。便が溜まるという状態は大腸に負担を与えますが、直腸性便秘の場合より負担は大きくなると考えられます。
体臭・口臭の変化
男女関係なく、スーパー便秘になればこの悪影響は避けて通れないといっても過言ではないでしょう。便は老廃物であり、体内に必要のないものを排出するために必要なことです。しかしその老廃物が体外へ出ず、体内にとどまり続けることになれば、体のさまざまな部分に影響をもたらします。
ガスは溜まり、汗腺からの臭い、口から放たれる呼気の臭いにまで悪臭が混ざってしまうこともあるのです。
スーパー便秘を改善する方法
苦しい思いをするだけでなく、自らの臭いにはまで変化を与えてしまう恐れがあるスーパー便秘。女性なら特に、体臭や口臭に悪臭が生じるなんて、耐えられませんよね。原因別に効果的な方法をご紹介していきましょう。
1.直腸瘤が原因の場合
この場合は、直腸の筋力アップが改善のカギとなります。体内の筋力を増加させるなんて難しいのでは?と感じるかもしれませんが、インナーマッスルエクササイズや有酸素運動によって鍛えることは可能です。
インナーの筋肉を鍛えるトレーニング
1.まず、仰向けの状態で寝転がり、両手は体から少し離し、手のひらを床につけるようにして置きます。
2.次に片足を外側へ伸ばし、45度程度開きます。つま先も外側へ向くようにして下さい。
3.反対の足は膝を曲げ、外側へ倒します。
4.伸ばした足を天井方向へ真っすぐ上げ、5秒間維持してください。
5.反対の足も同様に行い、5秒間キープを繰り返しながら10回行いましょう。
1.うつ伏せの状態で、足を開いてつま先・肘で体を支えます。
2.お尻は浮かせすぎないよう意識し、片腕を交互に腰にのせ、リズムよく1、2、と繰り返していきましょう。
3.バランスを崩さないよう意識しながら、しっかりと両足のつま先と片肘で体を保ちましょう。
4.交互に10回を1セットとし、3セット続けることが理想です。
2.アニスムスが原因の場合
いきむ力が便の出を妨げてしまっている場合には、リラックスした体勢での排便を心がけることが大切です。
1.便座に座り、まずはゆっくり深呼吸をします。
2.上体を前に倒すようにし、両肘を膝の上にのせましょう。
3.前傾姿勢になることで、肛門周辺の筋肉をゆるめることができます。
4.そのまま一気に力を入れるのではなく、じんわりといきむようにして便を出していきましょう。
3.便秘薬は一旦中止する
市販されている薬を飲み続けることでは、スーパー便秘は改善されません。服用を続けることで悪化する恐れもありますので、一旦薬は中止してみて下さい。
薬ではなく、茶葉などで便の排出を促すものもあります。錠剤としても販売されていますが、茶葉で販売されているセンナ茶などを飲用し、様子をみるようにしましょう。
4.食事から改善
海藻などから食物繊維を摂ることも効果的です。便を柔らかくしてくれる効果がある水溶性のものを選び、毎日の食事に1品は加えるようにして下さい。
こんにゃくやおくらなどもそれに該当します。便のもととなる食材を丁寧に選ぶことも大切ですよ。
5.出なくても排便する時間を決める
体は習慣をつけることでリズムを覚えるようになります。排便も同じで、出なくても毎日決めた時間にトイレに行くようにしましょう。
まとめ
便が出ない状態はとてもつらいものですが、自ら悪化させる原因を作り出していないか、きちんと自分の生活を管理する必要もあります。老廃物を出し切り、体内を浄化させてあげるためにも、ぜひ改善方法を試してみて下さいね。