宿便は「百害あって一利なし」!起こりうる4つの悪影響と出し方

宿便は「百害あって一利なし」!起こりうる4つの悪影響と出し方

毎日お通じがある人にもあるとされる宿便。便秘が続く人や、お腹がぽっこりと出ている人は、さらに多くの宿便を溜め込んでいる可能性が大きいといえます。このお腹に溜まっている宿便は、長く体にとどまっていることから、様々な悪影響を体に与えてしまいます。そこで今回は、宿便が溜まる理由や原因と共に、宿便が体に与える影響と宿便を出すためにできることについて、詳しくご紹介します。


そもそも「宿便」とは?

宿便とは腸の中に長い間とどまっている便のことをいいます。医学的な意味で使われる宿便とは意味が少し異なります。

医学的には宿便とは、滞留便のことをいい、大腸の中に浮かんでいる便の塊のことをさします。大腸の手術をおこなう際に、宿便が残っていると感染症を引き起こすため、下剤や浣腸を使って排出させます。

一方健康やダイエットの際にいわれる宿便とは、腸の壁にこびりついたまま長期間溜まっている便や、腸内細菌の死骸や腸の古い細胞などをあわせて呼びます。残留便とも呼ばれ、毎日お通じがある人でも、腸に数週間は残っており、3kgから5kgほどの宿便があるとされています。

 

宿便は「百害あって一利なし」!起こりうる4つの悪影響と出し方

宿便と便秘は違うもの?

宿便と便秘は、どちらも「腸内に便が残っている」状態をさすため、原因や体に及ぼす影響などは共通する部分も多くあります。また便秘も宿便も女性の方が多い症状です。

女性に便秘や宿便が多い理由

女性ホルモンの影響

排卵後から生理前に分泌される黄体ホルモンには、腸のぜん動を弱める働きがあります。これに加え体に水をため込む働きもあるため、体が重くなり運動不足になることが多く、排便が正常におこなわれなくなります。

筋力が少ない

男性に比べて女性は筋力が少なく、特に腹筋が弱い人は腸の働きを助ける力が弱いため、ぜん動がおこなわれにくくなりがちです。

ダイエットの影響

ダイエットをすると、食事の量を減らしたり、油の摂取を控えることが多く、そのため腸の動きが低下してしまいます。

トイレにいく回数が少ない

男性に比べ、女性は便意を我慢することが多く、それが習慣化することで便秘につながります。

ただし便秘は腸のぜん動が弱まることで起こり、便が出ないことでの不快さを感じますが、宿便は自覚症状がなく、溜まっていても気にならないといった違いがあります。

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宿便が溜まる原因

宿便は排便がうまくできないまま、食後72時間を超えても排出されず腸に残ってしまったものをいいます。排便の機能が低下する原因には、偏った食事ストレス加齢などがあります。

毎日排便があるとしても、腸の働きを超える量の食事をするなどして腸に負担がかかれば、腸は正常な働きができなくなります。そうやって溜まっていった便が宿便となるのです。そして溜まった便はガスを発生させ、腸の働きをさらに低下させる悪循環を引き起こすようになります。

 

宿便は「百害あって一利なし」!起こりうる4つの悪影響と出し方

宿便が溜まることで起こりうる悪影響

宿便が溜まることで、体には様々な影響が現れます。

肌荒れの原因になる

体の老廃物や毒素は、通常であれば便と一緒に排出されます。しかしその働きが正常におこなわれないため、毛穴から外に出ようとし、これが吹き出物などの原因となります。また正常に新陳代謝がおこなわれないため、代謝が低下し、肌のターンオーバーが乱れてしまいます。

口臭や体臭の原因となる

便が正常に排出されないと、腸内の環境が悪化し、悪玉菌が増えます。これらの悪玉菌が排出する毒素と、宿便から発生する毒素は、腸から血管を通り、肺や皮膚から排出され、悪臭となります。

免疫力が低下する原因になる

宿便によって悪玉菌が増殖すると、腸に腫瘍や潰瘍ができ、重篤な病気の原因となることがあります。また善玉菌が増えないことで免疫力が低下し、風邪を引きやすくなったり、アレルギーが起きやすい体質になります。

お腹の張りや痛み、食欲不振の原因となる

宿便が溜まると、下腹部が張り、腹痛を起こします。さらに食欲不振を招くため、便を出すために必要な栄養素を取り入れることができなくなります。

 

宿便は「百害あって一利なし」!起こりうる4つの悪影響と出し方

宿便の様々な出し方と注意点

宿便を解消するためには、様々な方法があります。

プチ断食をおこなう

断食とは、食事を一切とらない方法で、これにより腸をリセットする方法です。ただしいきなり食事をやめて断食するのは、体にも負担となります。プチ断食として、半日食事の代わりに水や酵素ドリンクだけで過ごしてみましょう。断食した後は、おかゆや柔らかく煮た野菜などを少しずつ食べ、腸の働きを回復させます。

腸もみマッサージをおこなう

1.立った状態で、腰の両脇を上下にさすります。
2.指をそろえ、おへそまわりをU字にさすりましょう。
3.おへその右下から左下をさすってください。
4.お腹全体を時計回りにさすります。
動画を参考におこなってみましょう。

食事を改善する

食物繊維の多い野菜や果物を取り入れましょう。繊維の多い野菜は食物繊維を多く含みますが、食べ過ぎると逆に便秘の原因となりますので、水溶性食物繊維であるオクラやわかめなどネバネバした食べ物も合わせて摂るようにします。さらに腸内環境を改善していくために、ヨーグルトや納豆など、発酵食品を毎日食べるのがおすすめです。

腸内洗浄をおこなう

腸に温水を注入し、腸を洗う方法です。ただし自分でおこなうのは腸を傷つける可能性もあるため、病院や美容クリニックでおこなう方が安全です。ただし腸内洗浄をおこなうと、体に元々備わっている排便の機能を低下させる可能性もありますので、やりすぎには注意が必要です。

漢方薬を使う

宿便が溜まる原因には、様々な要因が絡み合っています。体質を改善するために、一人一人の体調に合わせた薬を処方してくれる漢方薬を服用する方法もおすすめです。ただし効果が出るまである程度の時間が必要となり、状態を見ながら薬を切り替えていくことが必要となります。

宿便を取るために、浣腸や下剤などを使う方法もありますが、繰り返すと体がそれになれてしまい、自力で排出する力が弱まってしまいます。食事の改善や運動をおこない、腸の働きを改善して、宿便を排出するようにしましょう。

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