猫は気まぐれですが、さっきまで機嫌が良かったのに、急に態度が豹変して威嚇の声を上げられると、びっくりしてしまいます。対応が間違ってしまうと、逆効果になってしまい、猫との距離が離れてしまうことにもなりかねません。そこで猫に威嚇された時の適切な対応について、詳しくご紹介します。
目次
猫が威嚇する理由って何?
猫が威嚇をするのは、恐怖を感じた時、また敵意を感じた相手から自分の身を守ろうと、威嚇することで優位に立とうとするためです。さっきまで機嫌が良かったのに、ちょっとした理由から威嚇行動をすることがあります。それは飼い主が嫌いだからそういった行動をするのではなく、原因があるためです。
猫が威嚇する原因
恐怖や敵意を感じた時
大きな音がした時や、人の大声などに対し、威嚇をすることで自分からその対象を遠ざけようとします。
自分の縄張りを侵された時
先住猫が、自分の縄張りに入ってきた猫に対して威嚇することがあります。また猫が自分の縄張りに入ってきた知らない人に対して威嚇することもあります。
怪我、病気をしている時
猫は弱っている時には、威嚇をして誰も近づけないようにします。また妊娠して気が立っている時も同様です。
子猫がいる時
出産直後や、子育てをしている時に、子猫に触ろうとすると威嚇することがあります。
自分の意に沿わないことをされた時
飼い主が猫と接している時に、猫を不機嫌にさせる行動を取ってしまった時など威嚇することがあります。撫でてもらっている時に、触って欲しくないところに触られたり、抱っこが好きではないのに無理矢理抱っこされた時などが当てはまります。
威嚇された時の適切な対応
猫が威嚇するのは、怯えていてそこから逃げ出せるタイミングを伺っている状態です。威嚇している時に猫に対する対応を間違うと、引っかかれたり噛みつかれたりしますので、注意が必要です。
1.無視する
威嚇がおさまるまで、相手をせずに目をそらす、また離れるようにしましょう。飼い主が過剰に反応すると逆効果なので、何もしないのが一番です。
2.驚かせる
手を鳴らしたり、ものを落とす、といった別のことをして気をそらせましょう。顔に霧吹きで水をかけるのも一つの方法です。威嚇をすると嫌なことをされる、と覚えるのでしなくなります。
3.落ち着いたら声をかけて撫でる
かまって欲しくて威嚇していることもあるので、落ち着いたら声をかけてこちらに敵意がないことを伝えることが必要です。
威嚇している時に、猫の目をまっすぐ見ることは喧嘩を仕掛けていることと同じことです。相手にしない、叱らないことを心がけましょう。
また飼い主の側で、気がつかないうちに不機嫌にさせる行動を取っているかもしれません。構い過ぎたり、トイレやご飯を忘れていたりしていないか確認しましょう。
先住猫と新入り猫との間の威嚇行為はどう対応すべき?
先住猫が新しく入ってきた猫に対し、激しく威嚇行為をすることがあります。猫は縄張り意識が強いため、なかなか新しい猫を受け入れることができないのです。打ち解けさせるためには、前もって様々な準備をしておく必要があります。
新しい猫が来る前におこなっておくこと
後から来る猫の臭いに慣れさせる
後から来る猫がいつも使っているタオルやおもちゃなど、臭いがついているものを与えて臭いに慣れさせておきましょう。
後から来る猫のものは先住猫の目に入らないようにする
自分の縄張りに見慣れないものが見えたり、臭いがすることは警戒心を抱かせてしまいます。
さらに新しい猫も新しい家に慣れるまで時間がかかりますので、対面するまでは別々の部屋で生活させるようにしましょう。この際新しく来た猫に構い過ぎると、その臭いに反応して飼い主を威嚇することがあります。
新しい猫と対面させる際に注意すること
先住猫を優先する
対面させる際には、お互いをゲージにいれて距離をおき、短時間対面させましょう。この時に新しく来た猫を抱っこして対面させるのは、先住猫が大事にされていないと感じて威嚇し始めますのでやめましょう。
対面して威嚇し始めたらすぐに引き離す
後から入ってきた猫が子猫の場合、相手との距離がはかれずいきなり近寄って威嚇されたり、攻撃されることもあるので、先住猫が威嚇をはじめたら引き離しましょう。
お互いに慣れて威嚇しなくなるまでは、時間がかかります。だんだんと一緒に過ごす時間を長くしていき、一緒の部屋で過ごせるようになるまで、辛抱強く対面させましょう。
ただし猫にも相性がありますので、威嚇をしなくなっても仲良くなれないこともあります。これは猫同士で折り合いをつけていってもらうしかありません。人間はあくまでもフォローをする立場であることを忘れないようにしましょう。
また何事においても、先住猫を優先し、大事にすることも大切です。
すぐ威嚇するのはストレスが原因かも?
飼い主が知らないうちに、猫にストレスがたまっていることが、威嚇行動につながっている可能性もあります。人間にとっては大したことがないと思っていても、猫にとっては大きな影響を与えていることがあるのです。
引っ越しをした
住んでいる環境が大きく変わることは、猫に大きなストレスを与えます。猫にとって新しい縄張りで自分の居場所を作るまでは、必要以上に猫にかまわないようにしましょう。
来客が増えた
工事の関係者や業者など、頻繁に人が出入りすることは大きなストレスとなります。人になるべく会わないで済む場所を確保し、ご飯やトイレの場所も気をつけましょう。
かまってもらえていない
仕事で忙しく、遊んであげる時間が減ることもストレスとなります。短時間でかまわないので、集中して遊ぶ、またブラッシングやマッサージなどをしてあげるようにしましょう。
自由気ままな猫ですが、ストレスに弱く、寂しがり屋な面もあります。威嚇行動をする時は、怯えていることがほとんどなので、距離を取って落ち着かせることを優先しましょう。