夏の夕方にちょっと屋外に出た時に、また夏の夜寝ている間に「プ~ン」とやってくる蚊。蚊の鳴き声が気になって眠れなかったり、蚊に刺されると痒くてたまらないし跡も残ると厄介、そして何より最近ではデング熱などの病原菌を媒介することもあるので注意したいところですよね。
人によってたくさん刺されやすい人もいるのも事実。蚊に刺されやすい人についてのお話やとにかく蚊に刺されたくない!という方に向けた対策をまとめたので参考にしてみて下さい。
目次
憎き蚊はこんな生態
刺されると痒いし、蚊特有の音の不快さといったらないですよね。
私達が夏によく見かける蚊ですが、皆さんどんな蚊を見ますか?多くの方は、茶色いアカイエカや黒と白の縞模様のヤブ蚊(ヒトスジシマカ)ではないでしょうか。主に昼から夕方にかけて吸血するのがヤブ蚊、夕方から夜にかけて吸血するのがアカイエカです。もちろん、それ以外の時間が吸血しないわけでないので注意が必要です。
このアカイエカは汚水などの比較的汚れた水場に多く、ヤブ蚊は草むらなどに多く生息します。蚊は冬に刺されることは滅多になく(暑い地域を除く)、主に夏場の気温の高い頃が一番活動しているといえます。気温では25~30度が一番活動し、15度以下になると活動が弱まります。春から秋の始めくらいまでが時期的には一番活発になります。
アカイエカは卵から2日で孵ります。流れのない水の中や水辺に卵が産み落とし、ボウフラという幼虫に変わります。そして1週間ほどで羽化します。蚊の寿命は1~2か月といったところなので大変短いのです。
蚊を見かけると、うわっ!刺されてしまう!と思わず身構えてしまいますが、実際に吸血するのは交尾が終わったメスだけなのです。オス・メス関係なく吸血するのではないのです。このメスが産卵に向けて栄養を蓄える為に吸血するのです。人間の血液1滴で何百と卵を産めるようになるくらい、蚊にとっては栄養源になるのです。オスは血を一切吸わないのです。ではそれ以外、オスや産卵前のメス以外は何を食べているかというと、花や果物などの蜜を食べて生息しているのです。「血」だけではなかったんですね。
主な生息場所は、下水溝、空き缶の中、雨水マス、中に水が溜まった古タイヤの中、草むら、墓地の花立などです。こういう場所に近づくと結構刺されてしまいますよね。
蚊に刺さるとどういうことが起きるのか
蚊は人間の血を吸う時、口吻部という部分で人間の皮膚を刺していきます。一見、1本の針で刺すかと思いきや、実は6本の針で刺しているのです。その際に人間に痛みが出て気付かれないようにする為に、麻酔のような成分などを含んでいる唾液が痒みの元になります。
この唾液には、ウィルスや病原菌なども含まれるので、とっても迷惑な話です。
こんな人は蚊に好かれやすい!
刺されやすい血液型順は?
刺されやすい血液型とそうでない血液型があります。
刺さやすい血液型は、O型が一番で、その次にB型、AB型、A型の順で、つまりA型が一番刺されにくいとされますが、その方の体質にもよるので絶対ではありません。
体温の高い人
体温が高い人の所ほど集まりやすい傾向があります。体温の高い子供、妊娠中などの体温が高い場合なども刺されやすいです。
汗臭い人
汗に混ざっている乳酸に反応して集まりやすいです。足の臭い人も寄ってきやすいです。
二酸化炭素が多い場所
蚊は二酸化炭素の多い場所を好みます。
黒い服を着ている
明るい服よりも黒などの服を着ていると寄りやすくなります。また色白より色黒の人の方が刺されやすい傾向があります。
皮脂の臭いがする
皮脂の臭いにも反応します。
ストレスのない人
人間がストレスを抱え込んだ際に出る物質が蚊は嫌いなようです。
蚊が発生する場所への対策
少しでも水が溜まっている場所をなくす
蚊は水が溜まっている所に産卵します。そして、幼虫のボウフラの状態まで水の中で成長します。
この水が溜まっている場所をなくすことです。以下のものが屋外に出ていると水が溜まりやすくなります。
・古タイヤ
・空き缶や空き瓶
・植木鉢の受け皿
・切られた竹の中
・バケツ
・子供の遊具
・ジョウロ
・側溝
など屋外の水が溜まっている場所に、蚊が卵を産むので、外をチェックしてなるべく発生源を絶ちましょう。
蚊に刺されないための対策
蚊取り線香
王道な方法ですが、蚊の出やすい場所は特に蚊取り線香は有効です。
昔ながらの臭いのあるいわゆる「蚊取り線香臭い」ものもありますが、臭いのないものもあります。ピレスロイド系の殺虫成分が入っていて蚊を殺虫します。妊娠中や小さな子供がいる場合は使用を気を付けましょう。
ハーブを使う
蚊取り線香などの殺虫成分に抵抗がある方は、天然のハーブに蚊が嫌がる臭いがあるので利用しても良いでしょう。
嫌がる臭いは、ゼラニウム、シトロネラ、ユーカリなどです。
色の濃い服は避ける
黒などの色の濃い服や色黒の方は刺されやすくなります。黒などの服は避けます。
アルコールは控える
アルコールを飲むことで体温が上がります。また、炭酸が入っているお酒を飲めば、二酸化炭素なので蚊も寄ってきやすくなります。アルコールを分解する際にも二酸化炭素が出ます。
汗を拭き取る
汗には乳酸が含まれていて、この汗臭さに蚊は寄ってきます。汗をかいたらなるべく早く拭き取りましょう。
窓をチェック
窓をキッチリ閉めているのがベターですが、暑い夏はそうもいきません。
網戸にしたら隙間がないかチェックしてみましょう。網戸が数ミリ開いていたりはないでしょうか?また、ガラス戸を中途半端に開いていると、網戸の中央部分にほんのわずかに隙間が出来てそこから蚊が侵入することも。ガラス戸は最後まで満開に開けると、中央まで枠がくるので隙間が空きにくくなります。
扇風機を回す
扇風機の風で蚊は思うように飛べなくなります。また、蚊自体扇風機で飛ばされることも。それだけ人間に近づきにくくなります。
酢を置いてみる
蚊は酢の臭いが嫌いらしいので、置いてみるのも一つの方法ですね。
虫よけを使う
屋外に出る際には、虫よけを有効に使いましょう。つい屋外に出た際には忘れがちになってしまいますよね。虫よけをつけて絶対刺されないわけではありませんが、それでも使わないよりは刺されにくくなります。
蚊に刺された場合の対処法
蚊に刺されたら空気に触れさせない
蚊の唾液が空気に触れることで痒みが出ます。なので、刺されたらすぐテープか何かを30分程張って置くと痒みが防げます。
刺された場所に蒸しタオルを当てる
刺されてすぐ蒸しタオルを当てることで、蚊の唾液の酵素が働かなくなります。蒸しタオルは40~50度位の熱さで充分です。
刺されたところを冷やす
刺された場所を冷やすことで、痒みが和らぎます。
紅茶のタンニンが効く
タンニンには痒みを抑える効果があります。紅茶にはタンニンが含まれるので紅茶に浸したコットンなどを刺された場所に当てておくと痒みが和らぎます。
柑橘類の汁・皮に痒みを抑える効果が
柑橘類の汁・皮には痒みを抑える効果や抗菌効果もあります。
夏場に蚊に刺されて不快な思いをすることって多いですよね。蚊の生態や対策が分かると、だいぶ刺されにくくなってきます。刺されやすい方、思い当ることはありませんか?是非すぐこの対策を始めてみて下さい。