突如襲う「食あたり」の症状!自宅でできる正しい対処法2つ

突如襲う「食あたり」の症状!自宅でできる正しい対処法2つ
急な腹痛や下痢、嘔吐などを繰り返す食あたりは、医学用語では食中毒ともいわれます。食あたりには様々な原因がありますが、急な痛みが出て動けなくなっても、一人の時には病院に行くこともできなくなることがあります。このような時にはどう対処すればいいのか、予防の仕方も含めて詳しくご紹介します。


食あたりの症状と原因

食あたりは菌やウイルス、原因となる毒素や化学物質などによって引き起こされる食中毒も含まれますが、原因が分からないものも含まれます。原因がはっきりしている場合もありますが、消化の悪いものを食べてお腹を壊した、冷たいものを食べてお腹を冷やして下痢をした、という場合にも、食あたりという言い方をします。

食あたりの原因としては、大きく分けて3つのことが考えられます。

細菌によるもの

海水で増殖し、刺身や寿司を食べた時に感染する腸炎ビブリオや肉類で増殖するカンピロバクター、卵などで増殖するサルモネラのほか、人の手指から感染するブドウ球菌によるものがあります。これらの食あたりは夏場に多く発生します。牛肉やサンドイッチなどにつくO-157は症状が悪化すると死に至ることもあります。

ウイルスによるもの

細菌の場合は、原因となる食べ物に菌がついて増殖しますが、ウイルスの場合は体内に入ってから増殖するのが特徴です。冬場に多く発生するノロウイルスやロタウイルスなどがあります。

自然界に存在する毒によるもの

ふぐが持っている毒や、貝類が海で成育していく中でたまった貝毒、毒キノコの持つ毒などは元々存在しており、人間がその毒を十分に取り切れなかった場合や、間違って食べてしまった時に食あたりを起こします。

食あたりの症状は、いずれの原因でも腹痛や下痢、吐き気、嘔吐が見られます。ただしノロウイルスの場合は嘔吐だけといったこともあります。症状の強さは、その時の体調や個人の免疫力、さらに原因となったものを食べた量と細菌やウイルスの数によって違いがあります。

細菌やウイルスが原因となっている場合、潜伏期間が比較的長く、風邪やインフルエンザの症状と間違うこともあります。また症状が軽い場合は短期間で治まることも多く、食中毒と気がつかないままのこともあります。

この他、食あたりの原因として賞味期限が切れた食品や劣化した油などが原因になることがあります。これらは変質したために体が害を及ぼすと判断し、排出しようとする働きから下痢が起こります。

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自宅でできる正しい対処法

急な腹痛や吐き気があり、すぐに病院にいけない場合には自分で対処してもいいのでしょうか。一般的には嘔吐や下痢、腹痛だけの症状であれば、セルフケアをしながら様子を見てもかまいません。ただし発熱がある場合や、便の色がいつもと違う、また血が混じっている婆合いには早急に病院で診察を受ける必要があります。

食あたりの原因に心当たりがなく、腹痛や下痢、吐き気や嘔吐が続く場合には、以下の対処法を試してみましょう。

1.水分を摂る

下痢や嘔吐を繰り返していると、脱水症状になることがあります。さらに水分だけでなく、ナトリウムやカリウムといったミネラル分も排出されてしまいますので、水よりもスポーツドリンクや経口補水液を飲むようにしましょう。

2.市販薬を飲む

下痢をしている場合、体内の異物や毒素を排出する働きであるため、下痢止めを飲むと症状が悪化してしまいます。それでも一時的に症状がやわらぐので、整腸剤かそれがない場合は胃腸薬を飲みましょう。下痢止めでも、成分によって腸の働きを抑えるものや腸の粘膜を保護するものなどがあります。ただし原因が分からない場合は、自己判断で薬を飲まずに病院で処方された下痢止めを飲むようにしましょう。

水分補給と薬を飲んで、安静にして過ごし、それでも症状が改善しない場合には病院での診察を受けるようにします。

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食あたりの時の食べ物は?

食あたりの時には、胃腸が弱っている状態なので、食欲がなければ水分補給のみにしておき、食欲が出てきたら温かく喉を通りやすいものを食べるようにします。

食あたりの時におすすめの食べ物

・おかゆ
・具のない味噌汁
・具のない茶碗蒸し
・具のない柔らかめに煮たうどん
・りんご
・バナナ

また梅を食べることで、体内の毒素を排出する手助けになります。

食あたりの時に食べない方がいいもの

・肉類
・油を使ったもの
・酸味のある柑橘類
・パイナップル

また卵を使う場合は、胃に負担となる生やゆで卵はさけ、半熟にしましょう。

食事の際には、便の固さに合わせて、食事の柔らかさを調整しましょう。体が回復し、便が固くなってきたら、食事も固形のものにして問題ありません。

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病院に行くかどうかの判断基準

食中毒の可能性がある場合は、早急に病院で診察を受けることが必要ですが、水分補給だけで症状が回復することもありますので、様子を見ることも必要です。ただし以下のような症状がある場合には、早急に病院を受診しましょう。

病院に行くべき症状

・嘔吐が繰り返し止まらない
・下痢が1日に10回以上ある
・高熱
・半日以上トイレに行っていない
・尿の量が極端に少ない、ほとんど出ない
・便に血が付いている
・便の色が白や黒、緑色などいつもと違う
・意識が遠のく
・ふらつきがある

さらに顔や手足がむくむ場合にも、病院で診察が必要です。

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食あたりの予防法

食あたりにならないためには、予防することも必要です。

食事を作る際にできる予防

手洗いをしっかりする

外出先から帰ってきた時はもちろん、トイレの後や調理の前、食事の前など小まめに手を洗うようにしましょう。

食材や調理器具をしっかり洗う、殺菌する

食材をしっかり洗うことで細菌を落とすことができます。また他の食品に感染させないよう、調理器具はきちんと洗い、乾かして保管することも大切です。

しっかり加熱する

加熱を十分にすることで、食中毒を防ぐことができます。また冷蔵庫で長期間保存することのないよう、必要な量だけを作ることも大切です。

普段の生活からできること

免疫力を高め、健康な体を作ることで、食あたりに強くなります。

睡眠をしっかりとる

寝不足や疲労はストレスの原因となり、免疫力を低下させます。規則正しい生活を心掛け、疲れをためないようにしましょう。

栄養バランスの取れた食事を心掛ける

バランスの取れた食事をすることで、免疫力が上がります。インスタント食品や加工品を食べる生活は、改めるようにしましょう。

また体調が悪い時には、食中毒の原因となりやすい生ものなどを食べないといった予防も必要です。

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