皆さんは「シラミ」というものを聞いたことはありますか?または実際にどのようなものかを見たことはありますか?人間との関わりも結構深いといわれている「シラミ」について、知っておくべきことはどのようなものでしょうか。本日は「シラミ」についてご紹介していきたいと思います。
目次
シラミとは?
シラミとは様々な種類がある外部寄生虫のことをいいます。主に哺乳類の毛の中で生活する習性をもちます。中でも人間に寄生するシラミは「ヒトジラミ」と「ケジラミ」が存在しています。「ヒトジラミ」は人の頭や衣服に寄生しており、「ケジラミ」は陰部に寄生しているのです。
大きさは数mmととても小さく、色は半透明をしています。また特徴として、弾力性のある構造をしています。
卵から幼虫、成虫となりますが、すべて哺乳類の毛の中で成長をしていきます。ヒトジラミは1日に10個程度、なんと死ぬまでには全部で200個程度の卵を産みます。寿命は約1か月です。ケジラミは1日に4個程度、死ぬまでには40個程度の卵を産みます。寿命は約3週間です。想像するだけでもぞっとしますね。
シラミはノミと習性がとてもよく似ています。人間に寄生し、人間の血を吸い、かゆみを与えるところは全く一緒です。しかし、ノミは部屋の隅や湿気、湿度が多いところや埃に卵を産み、孵化させますが、シラミは卵を産む時点で人間に寄生しているのです。そのため、シラミはお風呂に入って身体を清潔にしたり、衣服も洗濯し、清潔に保つことで駆除できます。また、ノミは暫くの間血を吸わなくても生き抜くことはできますが、シラミは飢餓に弱いところも、違う点として挙げられます。
シラミを駆除する方法
「ヒトジラミ」を駆除する方法で、一番手っ取り早いのは「髪の毛を短く切ること」です。しかし、女の子は髪の毛を切ることに勇気が必要ですよね。では、そのほかに方法はあるのでしょうか?
ポイントは
1.髪の毛・身体を清潔に保つ
毎日しっかりとシャンプーや洗顔、体を洗って入浴しましょう。
2.バスタオルは毎日洗濯、使いまわしをしない
バスタオルを何日間も同じものを使用しないことを心がけましょう。
3.櫛やブラシを使う
櫛やブラシをつかってしっかりと、そしてこまめに髪の毛をときましょう。
4.シラミ専用のシャンプー・リンスを使用
今ではシラミ専用のシャンプーやリンスが市販されていますので、ぜひ活用しましょう。使用方法は市販されているシャンプー・リンスによって違いますが、たいていは、5分ほど放置して、お湯で流すといった方法で、シラミは死滅します。
>>Amazonでシラミ専用グッズの詳細を見る
1~4を同時で進行することをおすすめします。
再感染や二次感染を防ぐ方法
シラミによって媒介される感染症は「発疹チフス」、「回帰熱」、「塹壕熱」が挙げられます。発疹チフスは、シラミに血を吸われてから約2週間潜伏し、発熱や頭痛、悪寒といった風邪の症状に似ていることと、斑状の紅斑や丘疹といった全身に発疹があらわれます。
回帰熱は発熱する時期と、熱は発症しないが感染している時期が繰り返されることが特徴です。発熱している時期では筋肉に痛みを感じたり、関節に痛みを感じたり、重症な場合は黄疸を伴う場合もあります。
熱を発症していない時期は汗を頻繁にかいたり倦怠感がひどくあらわれます。
塹壕熱は潜伏期間が約10日~30日とされていて、発熱や頭痛、せき、胸痛と、風邪に似ています。しかし、レントゲン写真では肺炎と似ている像がみられることが特徴です。
こういった感染を防ぐ方法をご紹介いたします。ポイントは「共用禁止」です。
1.櫛やブラシを使う、共用は禁止
駆除する方法でも紹介しましたが、髪の毛を頻繁に櫛やブラシを使ってとくことは、シラミを駆除することにも効果があります。駆除をしていき、感染にかからないようにするのですが、ここで注意点があります。その櫛やブラシは共用しないことが大事です。家族同士でも禁止です。また、定期的に櫛やブラシを熱湯消毒することもおすすめします。シラミの卵は、60度以上の熱湯で死滅します。
2.帽子、洋服の共用は禁止
帽子は髪の毛に寄生する「ケジラミ」が付着しているケースが多いことと、洋服も髪の毛から落ちた「ヒトジラミ」や、それ以外の人に寄生しているシラミが付着しているケースがあるので、共用は禁止です。また、帽子は被ったらその日のうちに洗濯して、天日干しをしましょう。
3.シーツや布団、枕カバーはこまめに洗濯
寝ている間に、体に寄生していたシラミがシーツや布団、枕に落ちている場合があります。こまめに洗濯をし、天日干しをしましょう。また、洗濯する際に60度以上のお湯ですすぐことをおすすめします。そして、枕も共用は禁止です。
4.バスタオルは共用禁止
バスタオルも上記と同じで、髪の毛や体に寄生しているシラミがバスタオルを通して人から人へと感染する恐れがあるので、共用は禁止です。またこちらも、洗濯の際に60度以上のお湯を使用して洗濯することをおすすめします。
5.プールに入ったあとはしっかりシャワーと入浴
プールではタオルでの感染、ロッカーでの感染に注意が必要です。お子様がプールの授業があった日はとくに、シャワーでしっかりと髪の毛や身体を洗い、入浴することを心がけましょう。