はじまりは紀元前。意外と深い「おせち料理」の歴史や由来

はじまりは紀元前。意外と深い「おせち料理」の歴史や由来

近年、おせち料理は様々な形態が増え、スーパー、コンビニ、ネット通販、デパートなどでおせち料理の詰め合わせが販売されるようになりました。もちろん、そんなに食べきれないという方向けに、スーパーではおせち料理の単品販売もされています。

毎年、正月に新年を祝いながら食べるおせち料理。でも、どうやっておせち料理というものが誕生し、どんな歴史や意味があって私達が食べているのか案外知らなかったりします。今回はお正月のおせち料理の歴史や由来についてお話したいと思います。

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おせち料理とは?

おせち料理とは

新しい年を迎えたお祝い、その年の無事や豊作を願って食べる祝い膳になります。お正月の期間だけ主婦の食事作りを休ませる意味合いもあり、生ものではなく長期保存ができる食べ物がおもな内容です。

いつ食べるものなのか?

おせち料理はお正月に食べるという認識はあっても、いつ用意して、何日に食べるといいのかというと・・・

本来の食事はその日に作って食べますが、おせち料理はそうはいきません。なので、食べる1〜2日前に作り、その日数日持ちするものにします。

また地方によっても異なり、大みそかに食べる家庭もあれば、年が明けてから食べる、親戚などが集まった2日に食べるなど様々です。基本的には元日が主流でしょう。

はじまりは紀元前。意外と深い「おせち料理」の歴史や由来

おせち料理の歴史と由来

発端は弥生時代

おせち料理は「御節供」ともいわれ、中国ではめでたい日の節目を「節」とし、弥生時代に中国からこの風習が伝わったとされています。弥生時代は狩猟から農耕に変わり、お米を食べ始めた年代で、人々は豊作を願ったり、食べ物に感謝するよう変化していきます。

この「節」の日に感謝し、おせち料理が始まったといわれているのです。徐々にそれが定着していき、奈良〜平安時代には宮中行事となり、この宮中行事を「節会」といい、節日に食べ物を神にお供えし、宴を開いて祝うようになりました。これがやがて全国的に広まり、正月に出るご馳走が「おせち料理」と言われるようになったのです。

平安時代頃は、まだ今のようなおせち料理とは程遠く、ご飯を高く盛ったものなどをお供えしていたのだとか。

正月料理としては江戸時代から始まる

江戸時代になると、五節供が幕府の公式行事となりました。この五節供とは、1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日の日で、今でいう節句の日です。その中でも、一番おめでたい日を祝う御馳走として、おせち料理は江戸時代後期から習慣になっていきました。徐々に品数も増え、一品一品願いが丁寧に込められたお料理となっていきました。

由来

おせち料理は「節供料理」ともいわれ、おめでたい節目の日に神様に豊作や無事を感謝して供える料理という由来があります。これが簡略化されて、「おせち」となったわけです。

また、昔はおせち料理のことを、「蓬莱」や「食積」とも呼んでいました。おせち料理と呼ばれるようになったのは、第二次世界大戦が終わったあたりでした。

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おせち料理のお重の詰め方とメニューが持つ意味

お重の詰め方はどんな決まりごとがあるのか

おせち料理といえばお重に詰められた料理ですが、お重も様々なものがあります。五段重のものと三段重のものとあり、五段重のものが正式とされています。五段といっても、五段全てに料理が入っているのではなく、そのうちの四段に料理が詰められ、五段目のところは空っぽになっています。これには意味があり、この一年財宝・富でたくさんになるようにとわざと空にしておきます。この五段重にするなら、四段目は煮物にします。

1.どの段に何を詰めるのか

三段重が一般的なので、三段にてどの段に何を詰めるのかをご紹介します。

・一段目

祝い肴といわれる段で、黒豆、田作り、数の子、口取り(紅白かまぼこ・きんとん・エビ・昆布巻き・伊達巻)などを入れます。一段目は品数が多くなるので、「市松」で盛り付けると良いでしょう。

・二段目

この段もにし、焼き物(エビ・ブリ・タイ・あわびなどの焼き物、松風焼きという甘辛味に焼いた鶏ひき肉)などを入れます。「桝かけ」「段取り」で盛り付けると見栄えよく仕上がります。

・三段目

筑前煮などの煮物を入れます。

2.盛り付け方

見栄えを良くする様々な盛り付け方があります。

・桝かけ(手綱)

お重を斜め直線で三段もしくは五段に斜め一列で詰めていきます。

・市松

市松模様のように、お重を縦3・横3の9カ所に分けて詰めていきます。

・偶取り

重の四隅を三角にし、中央にひし形がくるように配置して詰めていきます。

・段取り

料理の大きさによりますが、三段もしくは五段で、横一列で詰めていきます。

・七宝

真ん中に1つ、そこから放射状に6つ、中央から広がるように配置して詰めていきます。

3.数は奇数になるように

縁起の良さを考慮し、なるべく奇数にして偶数の数にならないように盛り付けます。

4.料理は冷えてから詰めること

料理が温かいうちに詰めると、味や香りが隣に移ってしまって味を損ねます。冷めてから詰めていきましょう。

5.仕切りになるものを用意して仕切る

隣の料理に味が移ってしまうのを防ぐために、笹葉などで仕切ると見た目も良く、味移りしにくくなります。また、汁物はそのまま入れては汁が流れてしまうので、サイズに合わせた小鉢に盛ってからお重に入れましょう。

5.何か飾りになるものってある?

何となく寂しくなってしまった、ちょっと豪華に見せたい場合は、「南天」、「椿葉」、「菊葉」、「笹葉」、「松葉」などを飾ると華やかになります。

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一品一品どんな意味が込められているのか

おせちの一品一品には縁起の良い意味が込められています。

・数の子

あの黄色いプチプチした食感はニシンの卵です。子孫繁栄・子宝を願って食べます。

・黒豆

まめ(豆)に働く、まじめに働く、一年健康に働けるようにと願って食べます。また、黒は魔除けの色ともされるので邪気払いにも良いとされています。

・田作り

昔、肥料として乾燥した鰯を使い、それを肥料にすることで豊作になったことから、田んぼを作る=田作りと言われるようになったのです。食べることで豊作を願う意味が込められています。

・たたきごぼう

ごぼうは根をしっかり張って伸びていきます。家族や事業がしっかりと根付いて順調にいくようにという願いが込められています。また、開きごぼうとも呼ばれることから運が開けてくるという意味合いもあります。

・紅白かまぼこ

かまぼこは半円形をしています。初日の出に似ていることからおせちにお正月らしさが加わります。魔除けの色になる赤、神聖さを表す白でとても縁起が良いです。

・栗きんとん

きんとんという字は「金団」と書き、金銀が貯まるように金運を願って食べます。

・ちょろぎ

長老木とも書き、縁起の良い字からおせちの一品に入っています。

・エビ

エビは丸まっていますよね。腰が曲がっても長生き出来るように願いが込められています。

・タイ

ご存知の「めでたい」のタイですね。

・ブリ

ぶりは出世魚ですね。このブリを食べることによって、出世を願う意味が込められています。

・昆布巻き

こちらもご存知のように、「よろこぶ」のこぶといわれ、不老長寿を喜ぶ縁起の良い一品です。また「子生(こぶ)」は子孫繁栄の意味もあります。

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おせちは買う?作る?

近年では、おせちを作るという方も昔に比べて減ってきました。というのも、冒頭でもお話ししましたが、今は様々な形態でおせちが販売されるようになったからです。様々な有名料亭監修のおせち、添加物の入っていないおせちなど多様です。また、一品一品作る手間を考えると、買うことで手間が省けるし、見栄えも良く気持ちよく新年を迎えられることから購入派も増えています。

実際に、主婦100人にアンケートをとったところ、作ったという方は17人、購入したという方は27人、自分で作ったものと購入したものと両方の方は30人、その他は26人でした。購入している方が増えてきていますね。

おせち料理っていつから食べるようになったのかという歴史、一品一品に込められた意味、意外と知らないものもあったかと思います。新年を気分よくスタートし、良い年でありたいですよね!

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