ニキビの悩みというと顔が1番に思い浮かぶのではないでしょうか。でも、顔以外にも背中やおしりにできてしまうニキビに悩んでいる人は、実はとても多いんです。放っておくと症状が悪化してしまうこともあるので、できているのに気付いたら早めのケアを心掛けましょう。
今回は、おしりにニキビができる原因や予防方法、そしてできてしまったときの対処法をご紹介します。
目次
原因は?
おしりニキビができてしまう原因は複数ありますが、そのなかでも主な理由は「体重の負荷」と「肌への刺激」の2つです。
1.体重の負荷による新陳代謝の悪化
おしりは座ったときにかかる圧力により血流が悪くなりがちな部位。それが原因で新陳代謝が悪くなり肌バリアの機能が低下してしまいます。下着などでムレやすいために皮脂や汗がこもってしまいやすく、顔に比べると肌の状態に気付きにくいためにスキンケアを怠ってしまいがちです。
肌機能が低下しやすくニキビができやすい環境にあることが、おしりニキビへとつながってしまうのです。
2.肌への刺激による過角化
下着などで摩擦を受けてしまうため、刺激が多くなってしまうのがおしりです。刺激が多いと肌は保護するために角質が厚くなってしまうことがあります。「過角化」と呼ばれる現象です。角質が厚くなってしまうと毛穴が塞がってしまい皮脂が詰まりやすく、それがおしりニキビになってしまいます。
治す・予防する方法
おしりニキビの原因となる2つの原因に対して対策を行えば、おしりニキビは予防することができます。予防方法を続けることで、軽い症状のおしりニキビは改善することもできるので、ぜひ試してみてください。
1.通気性を良くする
下着のムレは肌トラブルが起きやすくなりますが、これは下着に使われている素材を見直すことで改善できます。
アクリルやポリエステルなどの化学繊維はデザインは可愛いものの、通気性が悪いのでムレや摩擦が起きてしまい肌へ負担が多くなってしまうので、通気性に優れた天然素材の下着を選びましょう。コットンやシルクは通気性が良く、ソフトな肌触りで低刺激です。
2.おしりへの負担を減らす
長時間ずっと座り続けるのは、できるだけ避けましょう。1時間に1度は、立って動くようにするのが理想です。
おしりへ負担がかかりにくくするために、椅子には深く座って背筋を伸ばして座るようにしましょう。クッションを使って負担を和らげるのも有効です。柔らかすぎると沈み込んでしまい腰に負担がかかるので、程よい固さのあるクッションを選ぶのがオススメです。
3.清潔さを保つ
汗をかいたら拭き取るのはおしりでも同じこと。座り仕事など座ったままの時間が続いた後は、ムレたおしりを清潔にすることも大切です。休憩時間などを利用して、トイレで丁寧にウエットティッシュでおしり全体を拭きましょう。
4.しっかり洗う
肌を清潔に保つのは、ニキビをケア・予防するための基本です。せっけんで毎日ていねいに洗いましょう。
洗うときは強くこすったりせず、優しく洗うのもポイントです。かたいタオルよりも、やわらかいスポンジを使うようにしてみましょう。
5.スキンケアをする
おしりはスキンケアを怠りがちな部位です。角質が厚くなるのは摩擦が原因だとお伝えしましたが、肌の乾燥もその1つ。角質が過剰に厚くなるのをふせぐために、入浴後のスキンケアのときには、顔だけでなくおしりにも保湿クリームを塗りましょう。
6.バランスの良い食事をとる
肌の調子を整えるビタミンを中心に、バランスの良い食事を摂るように心掛けてみましょう。油分が多い食事は皮脂分泌が過剰になってしまうことがあるので、摂りすぎないようにすることも大切です。
7.良質な睡眠時間を確保する
女性はホルモンバランスが崩れやすいため、睡眠時間を確保することはとても重要です。睡眠不足はホルモンバランスを崩し、肌荒れのもとに。スマホを見ながら布団に入ったりせず、眠りやすい環境づくりを整えるようにしましょう。
できてしまった時に注意したいこと
おしりニキビができてしまったときは、つぶしたりマッサージしてはいけません。触ったりつぶしたりすると、ニキビ痕が残ってしまうこともあります。患部をできるだけ触らないように注意して、毛穴がふさがらないような環境を整えましょう。
洗うときは、ぬるま湯で毛穴をひらいて、石けんで丁寧に皮脂を落とすように洗います。過剰なスキンケアはニキビの症状悪化につながることがあるので、ピーリングは控えて石けんとスキンケアで様子をみてみましょう。
別の皮膚疾患の可能性も
おしりの皮膚トラブルには、ニキビ以外にも似た症状のものがあります。
よく耳にすることがあるのは「おでき」ではないでしょうか。おできは、おしりニキビよりも症状が強くあらわれることが多く、熱をもって赤く腫れあがります。酷くなると膿が出てきてしまうので、皮膚科を受診してください。また、似ている炎症に「毛嚢炎(もうのうえん)」というものもありますが、こちらは小さいので症状に気付かないことも多く、いつのまにか治まっていることが殆どです。
ニキビや毛嚢炎のようにセルフケアや自然治癒で治らないので注意が必要なのは「粉瘤〈ふんりゅう)」です。良性の腫瘍で、毛穴部分にくぼみがあります。痛みなどの症状は起きにくいですが、炎症を起こしてしまうこともあるので気になる場合は皮膚科を受診しましょう。
おしりニキビであっても、症状が酷いとセルフケアが困難になることも。ニキビではない可能性もあるので、ケアを行っても改善が見られないと感じたら早めに皮膚科を受信して、治療を受けるようにしてください。