便が出ない状態はとても苦しいものです。しかしだからといって便秘薬に頼り切っていると、薬なしでは便が出ない体質を作り出してしまう恐れも。“じゃあどうすれば快便体質になれるの?”とお悩みの方に、効果的な便秘改善体操をご紹介していきましょう。
ただ、この体操法で効果が期待できる便秘とそうでないものが存在します。まずはあなたの便秘状態が体操によって解消できるものなのかどうか、見極めることから始めてください。
目次
体操で解消できる便秘・解消できない便秘
解消できない便秘とは?
この体操法を取り入れても、根本的に解消ができない便秘は下記の2つです。
直腸性のもの
特徴としては、
・便が硬く排便にかなりの時間がかかってしまう
・便意をあまり感じることがない
というものがあります。
体操によって一時的に排便を促すことはできても、排便環境を整えなければ改善は難しいのです。トイレで過ごす時間をきちんと持ち、便意を我慢しないことが大切です。
痙攣性のもの
特徴はこの2つです。
・コロコロとした小さい便しか出ず、残便感が消えない
・便秘かと思えば下痢をしたり、便の状態が不安定
この場合はストレスや過敏性腸症候群などが原因となっていることが多く、根本的な改善にはこれらを解消する必要があります。
解消できる便秘
上記の2つに当てはまらない方は、体操で解消効果が期待できるでしょう。便秘の症状が出ている方の多くがちかん性便秘と呼ばれる便秘で、体操による筋力増加によって改善できます。
特徴
・腹部が常に張っている
・イライラが続く
・肌荒れや食欲減退
原因
・運動習慣がないことによる筋力低下
・水分が不足している
・ダイエットにより栄養を摂れていない
もちろん、どの便秘においてもこの体操を取り入れることで低下した筋力をアップすることができ、少なからず効果は得ることができると思います。さっそくお手軽体操の方法をみていきましょう。
超お手軽な体操のやり方
1.寝たままでOK!バタ足体操
1.手はおでこの下でクロスさせ、うつ伏せになります。
2.膝は曲がらないようにピンと伸ばし、足を交互に上下させていきましょう。
3.つま先は伸ばし、お尻、太もも裏を意識しながら行うとヒップアップ効果も得られます。
4.20回を目安に始めていきましょう。
2.おしりでウォーキング体操
1.膝は少し曲げ、体育すわりの状態をイメージします。
2.まずはその場で腕を振り、骨盤を左右に動かしてみましょう。
3.動きに慣れてきたら骨盤を揺らすようにして前後にすすみます。
4.前に10歩、後ろに10歩を繰り返し、3セット行っていきましょう。
3.おへそを意識した腹筋体操
1.仰向けの状態から、両手を首の後ろにあて、首を支えます。
2.そのまま腹筋を使って、上半身を床から上げ、おへそを見るように意識します。
3.これを15回繰り返してください。
4.次は両手を地面に置き、足を床から少し浮かせて維持します。
5.最初は5秒程度から、慣れてきたら時間を長くしていきましょう。
6.この動作も15回繰り返します。
4.リズムよく起き上がるこの字体操
1.仰向けで寝転がり、足と腕は楽に伸ばしておきます。
2.足・腕ともに天井に向かって真っすぐ上げ、肘、膝は曲がらないよう注意します。
3.その状態で3秒間キープしてください。
4.息を大きく吸い込み、吐き出しながら手足を下に振り下ろすよう勢いをつけ、体を持ち上げます。
5.体が起き上がりきったらまた元の体勢に戻り、繰り返し行いましょう。
6.10回から始めてください。
5.うつ伏せゴロゴロ体操
1.うつ伏せで寝転がり、手は頭の方へ楽に伸ばして10分静止します。
2.その後右に5回、左に5回と体を左右に転がしていきます。
3.起床時に行うことで自重による腸マッサージにつながるため、朝の快便が期待できます。
どの体操も、とても簡単で起床時でも楽に行うことができますね。朝、腸を動かす習慣を作ることができれば、毎日決まった時間に便意をもよおすようになり、便秘を解消することができます。
もちろん、継続することが大切なので毎日5つの中から好きなものを選び取り入れていきましょう。体操する時間を決めておくことで排便時間も定まるようになりますよ。
体操の効果をアップさせるコツ
この体操法による便秘解消効果をアップさせるためには、普段の生活でいくつか取り入れたいコツがあります。あわせてチェックしていきましょう。
朝起きたら冷たい水を飲む
起床し、朝食を食べる前にまずは水分を補給してあげましょう。冷たい水を飲むと腸に少しの刺激を与えてあげられます。腸が動き出すと自然と便意を感じるようになるため、朝の排便につながりますよ。
水分不足にならないよう注意する
便が硬いとどうしても出づらくなってしまいますね。いきみすぎることで痔などを引き起こす恐れもあるため、ほどよく便が柔らかくなるように水分をこまめに飲むようにして下さい。
理想は1日で2リットルといわれていますが、まずは1リットルからでもかまいません。飲む習慣をつけることから始めると良いでしょう。
朝食は軽いものでも必ず摂る
ヨーグルトやお味噌汁だけでもOKなので、朝お腹に何かを入れることが大切です。夏場ならヨーグルトなどの喉通りが良いものを選べば、食欲がなくても腸に刺激をもたらすことができますね。
冬場は温かいスープやお味噌汁を飲めば体の中から温まることができます。
要注意!便秘中に摂らない方が良い飲み物
体操や生活習慣から便秘を改善しようと頑張っても、その効果を半減させてしまう成分を摂っていては効果がでなくなってしまいます。
・コーヒー
・緑茶
・赤ワイン
これらの飲み物に含まれるタンニンは、下痢を鎮めるために用いられている成分です。飲み過ぎることで効果が得られない場合もあるため、注意するようにして下さい。
また、朝一番の冷たいお水は効果的ですが、腸を冷やしすぎるような食生活は逆効果になります。アイスやかき氷などの負担になる食べ物は避けてあげましょう。
便が出ないということは、あなたの体に老廃物がびっしり溜まっているということになります。デトックスを心掛けるなら、まずは便を出すことに重きをおいて行動するようにしましょう。汗や尿よりも便に含まれる老廃物は多く、便を出すことが一番の解毒につながりますよ。