【猫の去勢手術】受けるメリットとデメリット、費用や時期は?

【猫の去勢手術】受けるメリットとデメリット、費用や時期は?
最近人気が急上昇している猫。「最近飼いだしたよ~」という方も多いのではないでしょうか。猫を飼うときに考えなければいけないのが「去勢」です。去勢はあくまで人間の都合で行うものなので、猫にとっては自然なことではなく、いろいろなメリットやデメリットがあります。去勢するならこれらをしっかり理解したうえで行う必要があります。また気になるのが去勢手術にかかる費用や手術の流れなどですね。そこで今回は猫の去勢手術についてご紹介していきます。

去勢手術のメリット・デメリット

去勢手術とは予定外の妊娠を避けることを目的として、精巣を摘出することです。
メスも同じように避妊手術で、妊娠できないように手術をします。

人間都合の去勢手術ですが、メリットやデメリットがあります。

メリットとは

殺処分を減らす

予定外の妊娠出産があると、経済的に余裕がなかったりなど、たくさん猫を飼えないときには捨てたり、保健所などの行政に持ち込まれることになります。

捨てられた猫や持ち込まれた猫は「殺処分」になります。

日本では1年間に約4万7千匹の猫が殺処分されているのです。

飼い主が猫に去勢手術をおこなっていれば、殺処分されてしまう猫の数をかなり減らせます。
人間の都合で奪われるたくさんの命を守ることができるのです。

病気の予防

オスのかかる病気として、精巣腫瘍があります。
精巣を摘出するので、ほぼ確実に精巣腫瘍を予防できます。

性欲を抑え、ストレスを軽減

オスの性衝動を起こさせるのは脳の下垂体から分泌されるホルモン「テストステロン」です。
このテストステロンが分泌されることで、のどの渇きや極端な空腹、性的な欲求不満を起こさせ、大きなストレスを生み出しています。

去勢するとテストステロンの分泌がなくなるので、性欲がなくなってストレスを軽減させることができます。

問題行動が抑えられる

人間を攻撃する、不適切な排泄をする、他の猫と喧嘩をする、徘徊するなどの猫の問題行動ですが、去勢手術を行うことで劇的に減ります

猫の問題行動が原因で飼育を放棄する飼い主も減らせます。

デメリットとは

肥満

去勢した猫は肥満になりやすいことがわかっています。
肥満になりやすい原因は、食欲増進や代謝の低下が考えられます。

糖尿病リスクが高まる

去勢手術によって、糖尿病になるリスクが高まる可能性があります。
最新の調査では、体重増加と比例して糖尿病発症のリスクが高くなることが確認されました。

去勢手術により肥満となり、糖尿病発症につながっているようです。

下部尿路症候群リスクが高まる

オス猫の性器には棘がついています。
去勢手術によってこの棘はなくなってしまいます。

それが関係しているかどうかの関係性は解明されていませんが、尿道が狭くなり、下部尿路症候群のリスクが高まるようです。

【猫の去勢手術】受けるメリットとデメリット、費用や時期は?

去勢手術にかかる費用と受けさせる時期は?

手術という名前がつくので、去勢手術は高額なイメージですが、実際の費用は1~2万円程度とそれほど飼い主の負担にならずに受けることができます。

病院や地域で費用は多少違ってきますので、病院に相談してください。
また、助成金が出る自治体もありますから、ホームページなどでチェックしてみてください。

日帰りで済むこともあれば、1泊入院になることもあるようです。

去勢手術は生後6か月までにと推奨されています。
これは猫が成熟する前に済ませた方が良いからです。

いろいろな調査で、生後7週から6か月の早期に行われた去勢手術では、猫の成長や健康に問題は見られなかったようで、2016年の有識者会議では生後5か月が去勢手術ベストなタイミングであると正式採用されました。

猫が生後5か月ごろに病院に相談してみましょう。

去勢手術が遅くなると、手術を受けても問題行動が治まらなかったり、スプレー行為が止まらないといったこともあるようです。

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去勢手術の流れ

一般的な去勢手術の流れとしては、手術を希望する1週間ほど前に病院で予約を取ります。

手術前日の夕方以降は絶食し、手術直前には排便排尿をさせ、術後1週間~10日後に抜糸をします。
抜糸後1週間は入浴NGです。

手術自体は5分程度で終わる簡単なものです。

病院によっては病気がないかなど調べるために血液検査を行い、病気が見つかったときには治療をしてから手術を行うところもあるようです。

【猫の去勢手術】受けるメリットとデメリット、費用や時期は?

去勢手術後の変化

去勢をしたあと、猫の性格や体調に変化がみられるのか気になるところですね。
メスの不妊手術よりも、変化はオスの方が大きくなります。

手術後に変化があるかどうかは個体差があるので、まったく変化しない猫もいれば変化する猫もいます。
割合的には変化する猫の方が多く、約8割は「手術前となんか違うな」と感じるようです。

大人しくなる

家中を走り回って活発だった猫が、去勢後に大人しくなるのが最も多い変化です。
去勢すると刺激物質が分泌されなくなるので、気持ちが穏やかになり大人しくなってしまうようです。

甘える

これも多くの猫に見られる変化です。

猫は子孫を残すため、意識は他の猫に向かっているのですが、去勢することで他の猫への関心が薄くなります。
そしてその関心は飼い主へ向けられます。

猫が甘えてきたら、できる限り甘えさせてあげましょう。

<h3肥満になりやすい

去勢すると食欲が増したり、ホルモンバランスの変化によって代謝が低下したり、行動も今までよりも活発でなくなるため、どうしても肥満になりやすいです。

そのため、獣医さんよりエサを変更するように指導されることもあります。

「太りやすい体質になった」ということを意識して運動量やエサの量などを調整してあげると良いでしょう。

猫の変化を柔軟に受け入れて、心のケアや体調管理に気を付けてあげましょう。

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