心臓を強化して健康になろう!無理なくできる「心筋」の鍛え方

心臓を強化して健康になろう!無理なくできる「心筋」の鍛え方

階段を上っただけで息切れがしやすい、ちょっと小走りしただけで胸がドキドキする。何をするにも体が重くて毎日なんだか疲れやすい…あなたにはそんなサインありませんか?

それはもしかしたら、加齢と共に心臓の機能低下が進んでいるのかもしれません。若い時と同じように動けなくなるのは当然…とあきらめていませんか?目には見えない臓器だからこそ、少しだけ意識を向けてトレーニングをするという気持ちが重要です。

今回は、普段運動をしていない人でも無理なく始められる「心筋の鍛え方」を、運動負荷の目安にも触れながらご紹介していきます。


「心筋」とは?

一般的に「心筋」とは、心臓を構成している筋肉のことを指します。

ご存知の通り、心臓は血液を全身に送り出す重要な臓器。私たち人間の生命維持に欠かせないもので、365日・24時間いつでも毎日休まずに、私たちの体の中で働き続けてくれています。

心臓は日常生活の動作やスポーツなどによる負荷の強弱を受け取り、交感神経系が心拍数を調整して全身の血液循環をコントロールしています。このような時に、息切れや動悸などが自覚症状として表れてくるわけですね。

重要なのは心筋の性質として、手足を動かす骨格筋のような「横紋筋」の性質を併せ持っているということです。そのため、骨格筋と同様に適度な負荷をかけることで、ある程度筋力の増強が期待できるのではないかと言われているのです。

また、心筋は加齢と共に機能が低下していくことが知られています。心臓に強い負担をかけ続けるのはもちろん危険なことですが、逆を言うと適度な負荷がかからないと衰えていってしまうことが問題として挙げられます。

心臓を強化して健康になろう!無理なくできる「心筋」の鍛え方

心筋を鍛えることのメリット

1.疲れにくい体になる

心筋を鍛えることで、心臓のポンプ作用が増強し、1回の血液の拍出量が増加します。そのため1回で充分な血液の供給が可能となり、それに伴って心拍数が減少します。このことから、運動時の息切れや動悸を和らげ、運動時の持久力の向上につながると考えられます。

長距離走などのスポーツ選手が継続的にトレーニングを続けると、心臓が大きくなり心拍数が低下する「スポーツ心臓」になることが知られており、効率のよい血液循環が可能になると言われています。

2.心臓病のリスク低下につながる

また、心臓病は日本人の死因の第2位となっています。中でも心臓のポンプ機能低下によって起こる「心不全」は、血液が全身にうまく送り出せなくなり、手足がむくんだり胸水がたまったりする虚血性心疾患です。

心筋を鍛えることでポンプ機能の向上が期待できるため心不全の予防が期待できるほか、心筋に酸素を供給する血管も自然と強化されていくため、心臓病全体の予防にもつながると考えられます。

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心筋を鍛えるなら「有酸素運動」

1.心臓に負担のかかりにくい「有酸素運動」

運動には主に2種類あり、軽度〜中等度のゆったりした運動負荷で常に酸素を必要とする「有酸素運動」と、息を止めて行うような瞬発力を要する「無酸素運動」に分けられます。

心筋を鍛えるためには、ウォーキングやスイミングなどに代表される有酸素運動が最適とされており、心肺機能に負担がかかりにくいのでおすすめです。

また、有酸素運動は心肺機能の強化だけではなく、肥満予防や生活習慣病予防にも効果があるとされていますので、運動不足になりがちな現代人は意識して取り入れたいものですね。

2.運動不足だと感じている方は

これまで普段まったく運動をしていないと感じている方は、急に運動を始めるのは好ましくありません。普段の生活内の動作から少しづつ運動量を増やしてくださいね。

例えば、いつもの歩き方を少し早歩きにしてみたり、エレベーターを1階分早く降りて階段を使う、などです。もちろん運動前後にはウォームアップ・クールダウンも忘れずに行うようにして下さい。

3.無理のない運動負荷について

ウォーキングやスイミングは比較的運動負荷の軽いものですが、息切れすることなく、話しながら運動できる程度の負荷に設定するのが理想です。
一般的に、運動時の最大心拍数は220−(年齢)で求めることができるので、その最大心拍数の70%程度を目安に運動すると良いでしょう。

有酸素運動で効果が出るのは1回20分以上の継続時間が必要だと考えられていますので、週に3日程度、1日20分ほどの運動が目安です。

心臓を強化して健康になろう!無理なくできる「心筋」の鍛え方

トレーニングの注意点

食後1時間は運動を避け、体調の良いときのみに運動を行いましょう。運動中も自分の体調の変化に耳を傾け、息切れや疲労感を感じたり、胸が締め付けられるような痛みや、肩や背中の痛みを感じたらすぐに中断することが必要です。

以前に健康診断で心肺機能に指摘があった場合や、肥満気味の方、持病のある方は医師の指示に従って運動してくださいね。

最近では心疾患の手術後から計画的に運動を始める「心臓リハビリテーション」も知られるようになり、心臓の機能低下に対する運動療法の効用・重要性が提唱されています。

デスクワークが多かったり、車や電車通勤で運動不足になりがちな現代人。加齢と共に低下してしまう心筋を意識し、無理のない範囲で適度な負荷をかけることによって、持久力の向上や疲れにくい体を目指すことが重要です。

肥満や生活習慣病の予防にも効果的な有酸素運動を継続的に取り入れて、健康な体を目指しましょう。

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