【指摘されたら要注意】アンモニアっぽい口臭に潜む危険な病気

【指摘されたら要注意】アンモニアっぽい口臭に潜む危険な病気
口臭には様々な臭いがあります。その原因としては単に食べたものの臭いだけではなく、煙草のヤニの臭いや腐った食べ物の臭いなど、実に10種類以上もの口臭があるとされているのです。自分で気がつくこともありますが、人に指摘されて初めて分かることもある口臭。その中でもアンモニア臭のする口臭について、詳しくご紹介します。

アンモニアっぽい口臭の原因は病気

アンモニアとは、体から排出されるいわゆるおしっこの臭いです。通常私たちが食べた食べ物に含まれるタンパク質は、アミノ酸に分解されて血液に吸収されます。ただこの分解される際に、腸内の悪玉菌に分解されると、有害物質が発生します。これがアンモニアです。

アンモニアは体内に残っているとアルカリ性となり、体に害を及ぼすため、肝臓がアンモニアを解毒します。そして腎臓がこれを尿にして、体外に排出します。そのため体にアンモニアが残ることはないのですが、疲労やストレスなどで体の機能が低下すると、肝臓や腎臓の働きが追いつかず、アンモニアが分解されず残ってしまうことがあります。そうなると汗として排出されるなどして、体臭や口臭がアンモニア臭くなってしまうのです。

アンモニア臭のする口臭は、肝臓や腎臓が病気であることも原因の一つですが、その他歯周病が原因でも起きます。歯周病は歯垢の中にある歯周病菌によって炎症が起こり、歯茎などの組織が破壊される病気です。

歯周病菌は口の中に常在している菌ですが、バランスが崩れて歯周病菌が増加すると歯周病になってしまいます。歯周病菌がタンパク質を分解する際にもアンモニアが発生しますが、唾液が不足していると十分に洗い流されず、口臭のもととなってしまうのです。

アンモニア臭のする口臭は、体の抵抗力がなくなっている状態なので、その原因となる病気を改善しない限りはなくなりません。

【指摘されたら要注意】アンモニアっぽい口臭に潜む危険な病気

アンモニアっぽい口臭が起きる病気

おしっこのような臭いが口からする場合、考えられる病気は以下の3つがあります。

歯周病・歯槽膿漏によるもの

歯周病や歯槽膿漏の原因となる歯垢や歯石は菌に分解される時にアンモニア臭を出すため、病気が進行することでこの臭いも強くなります。

尿毒症によるもの

尿毒症とは、本来尿に排出されるアンモニアが体内にとどまったままになっている症状で、急性腎不全により腎機能が低下した場合と、慢性腎不全の末期症状でなる場合とがあります。

治療としては、腎機能を回復させることが必要となりますが、最悪の場合は透析による治療がおこなわれることになります。ただしすぐに透析を受けなければいけないということではなく、食事療法や薬の投与による治療がおこなわれます。

さらに尿毒症だけでなく、腎臓でろ過をおこなう糸球体が炎症を起こす腎炎や、腎臓の組織に細菌が感染することで起きる腎盂炎なども、腎臓の機能を低下させるため、口臭の原因に。

肝硬変によるもの

肝硬変とは、肝臓が小さく硬くなることで正しい働きが出来ず、その機能が低下する病気です。肝臓はウイルスやお酒などでダメージを受けても、他の正常な細胞が働いてサポートするため、その機能が低下することはありません。そして肝臓は体の毒素を分解する働きがあります。

ただそのために痛みなどを出すことがなく、異常があっても気がつくことが出来ず、かなり症状が悪化した状態になってから病気が判明することがほとんどです。長い間のダメージが積み重なるので、アルコールや脂肪の多い料理を食べる習慣がある人は特に注意が必要です。

肝硬変と聞くと、お酒好きの人がなるイメージが強いかもしれませんが、体格や性別、また個人差もあるため、短い期間で肝硬変になることもあります。特に女性の場合は、摂取するアルコール量が少なくても、肝硬変になりやすいとされています。

広告

アンモニアっぽい口臭を感じた場合は?

アンモニアのような臭いがすると指摘された、また自分でもそのような臭いがすると感じた場合、まず他の症状がないかどうか確認してみましょう。

歯周病や歯槽膿漏の病気が起きている場合

・最近半年から1年歯医者に行っていない
・歯磨きが出来ていない日がある
・歯茎が痛い
・水を飲むと歯や歯茎がしみることがある

腎臓の病気が起きている時

・おしっこの量が減った気がする
・おしっこが濁る、また出したおしっこが泡立つ
・手足のむくみがある
・頭痛やめまいがひどい

肝臓の病気が原因で起きている時

・下痢をすることが多くなった
・虫刺されでもないのに体がかゆい
・脂っこい食事が多い、好んで食べることが多い
・体がだるい

特に肝臓は初期の自覚症状があまりありません。さらにアルコールではなく、脂肪肝が原因となる肝臓の病気もあります。いずれの場合も悪化すると肝臓がんに進行するため、アンモニアの臭いが口からする場合は、病院で早急に検査を受け、治療をおこなうことが必要です。

【指摘されたら要注意】アンモニアっぽい口臭に潜む危険な病気

口臭を抑える方法は?

アンモニア臭のする口臭の改善には、そのもととなっている病気を治療することが最優先ですが、どの病気も治療には時間がかかります。その間も口臭は続いてしまうため、自分で対処しなくてはなりません。

肉料理を控える

病気の進行を食い止め、改善するためにも治療と共に食事を改善していきましょう。肉料理や油を使った料理は控え、野菜や大豆製品などを積極的に食べるようにします。

塩分を控える

腎機能を改善させるためには、塩分を控えた食事が必要です。薄味の食事の切り替えは一度には難しいので、少しずつ薄味にし、塩以外の調味料を使うなどして工夫しましょう。

口臭対策のスプレーやサプリメントを使う

薬用のスプレーやサプリメントで、対処する方法もあります。小まめに摂取することで臭いは抑えることが可能なので、病気が治るまではサプリメントを飲むのもいいでしょう。

アンモニア臭のする口臭は、肝臓や腎臓、そして歯の病気から起こります。健康に重大な問題を引き起こしますので、病院での診察を受けるようにしましょう。

広告
【指摘されたら要注意】アンモニアっぽい口臭に潜む危険な病気
広告