「心臓」は人間の体の中で、最も重要とされている臓器ですよね。実は、心臓は「心筋」を鍛える事で強くする事ができます。健康のために運動をしている人は多いと思いますが、「心臓を強くする」という事に重きをおいて運動すると、さらに健康な体に近づける事ができます。
無理をする事なく、心臓を鍛えるにはどうすればいいのか、何に気をつければいいのか、詳しく書いていきます。
目次
「心筋」とは?
心筋とは、心臓を構成している筋肉の事です。心臓が正常に脈を打ったり、血液を循環させる事ができるのも、心筋が活動してくれているおかげです。そのため心臓を強くするには、この「心筋」を鍛える必要があります。
「心臓を鍛えるってどうやって?」と思うかもしれませんが、実はそんなに難しい事ではないのです。例えば、肺活量などの心肺機能は、毎日、息を深く吸ったり吐いたりを意識して生活をする事で、鍛える事ができます。心筋も毎日の生活で、少し意識して運動を行うだけで鍛える事ができるのです。
心筋は何もしないと衰えてくるの?
昔は体力もあって健康だった人でも、年齢を重ねると同時に身体機能は衰えてきますよね。心筋の衰えも同じように「老化」によってもたらされる場合もあります。
普段、運動をしない人は、たまに体を動かした時に心臓がバクバクとして息切れを起こす事はありませんか?少しの運動でこういった事が起こる場合は、心筋が衰えている可能性があります。
心筋を鍛えることのメリット
心臓に酸素を運ぶ動脈も太くする事ができるので、血管が詰まったり、狭くなったりする事で起こる「狭心症」や「心筋梗塞」などの心臓病のリスクを減らす事ができます。
心筋を鍛えるなら「有酸素運動」
心筋を鍛えるのなら、筋トレよりも「有酸素運動」の方が効果的です。普段、あまり体を動かしていない人が、いきなり筋トレをやると、心臓に負担がかかり過ぎてしまうからです。最初は体に無理のない有酸素運動から始めてみて下さい。
心筋を鍛える有酸素運動
有酸素運動にもいろんな種類のものがあります。最初は無理をせず、自分の体にあったレベルの運動をしていき、少しずつレベルを上げていって下さい。
ウォーキング
体力のない人でも、無理なく始められる有酸素運動です。ゆっくり歩くなら30分~1時間程度は歩くのが効果的です。そして慣れてきたら、少しずつ早歩きをするようにしていって下さい。
ランニング
早歩きのウォーキングが無理なくできるようになってきたら、ランニングに切り替えていきます。ランニングが1時間ほどできるようになると、心筋が少しずつ鍛えられている証拠です。短時間を全力疾走するより、長い時間軽く走るランニングの方が、体への負担も少なく長く続ける事ができます。
階段を上り下りする
ランニングに慣れてきたら、走りながら階段を上がったり下りたりを繰り返す運動がお勧めです。上りの時に負担がかかりやすいので、途中休みながら行ってもかまいません。近くに長い階段がない時は、踏み台昇降でも同じような運動量があります。
心筋を鍛える以外に気をつける事
心筋を健康に保つには、運動だけでなく、生活習慣なども気をつけなければいけません。生活習慣が乱れていると感じている人は、見直してみましょう。
食生活
現代人に多い「生活習慣病」と言われるものですが、これは偏った食生活も原因の一つです。例えば油っこいものや、塩分の多い食事ばかりを摂っていると、心臓の周りにある冠動脈にコレステロールが溜まり、その結果、「心筋梗塞」などの病気を引き起こす場合があるのです。
ストレス
「ストレスはすべての病気に関係している」と言われていますが、心臓病に関しても例外ではありません。ストレスによって体の緊張状態が続くと、筋肉が硬くなり血流が悪くなってしまい、心臓の血液の循環にも悪影響を及ぼす場合があります。
不規則な生活
人間には自分の意思に関係なく、体を健康に保つ「自立神経」という神経があります。この自立神経は、長い期間、不規則な生活をしていると、正常に働かなくなる事があります。
自律神経が乱れると、「夜、興奮して寝付けない・・」という事が起こります。こういう時は心臓が必要以上に活動している可能性もあります。この状態が長く続くと、息切れや、胸が圧迫されるような痛みなどを引き起こす事もあるのです。
「朝は体に光を浴びて、夜は眠る」という規則正しい生活をする事で、自律神経の乱れを解消する事ができます。
「心臓を強くしたい!」と思ったら、まずは軽い有酸素運動から始めて、それと同時に食生活や、生活習慣なども見直していきましょう。毎日コツコツ続けていると、以前よりも丈夫な心臓になっていきます。