やけどして「水ぶくれ」ができてしまった場合の正しい応急処置

やけどして「水ぶくれ」ができてしまった場合の正しい応急処置
大人になってもちょっとしたやけどはよくしますよね。やけどの度合いによって症状は異なりますが、その中の一つが「水ぶくれ」です。多くの方が一度は経験したことがあるのではないでしょうか。でも、正しい処置をしなければ後々症状が悪化してしまいます。

やけどの症状やその種類をご紹介いたします。また、水ぶくれができてしまったらどうすればいいのか、やけどを早く治すために気を付けてほしいことなども併せてご紹介いたします。


やけどの症状と種類

種類

やけどは熱いものに触れてしまったときなどに起こるものを想像されるでしょう。ですがやけどは1種類だけではありません。いろんなものがあります。

家庭でもよくある、ちょっと熱いものをさわってしまったときにするのが「温熱やけど」です。45度以上のものに触れると温熱やけどの症状が現れます。ですが、45度以下のものに長時間触れて起こる「低温やけど」というものもあります。

雷や電流などに触れてしまったときに起こるのは「電気やけど」。放射線を浴びてしまったり、日焼けをした時は「放射線やけど」。アルカリや酸などに触れてしまった時のやけどは「化学やけど」とよんでいます。

・温熱やけど
・低温やけど
・電気やけど
・放射線やけど
・化学やけど

以上の5つに分けられます。

症状

やけどの症状は、その深さと面積で4段階に分けられます。

Ⅰ度のやけど

皮膚の表面が赤くなったり、熱を持った感じでヒリヒリとし少し痛みも伴います。腫れたりもします。個人差はありますが、7日程度で治ります。日焼けはこのⅠ度に分類されます。

浅達性Ⅱ度のやけど

真皮の上層部分までやけどをしているものになります。水ぶくれや発赤、びらんといった症状があらわれます。かなりの痛みと熱を持った感じになります。半月~3週間程度で治癒しますが、ケアの仕方によって、あとが残ってしまうことがあります。

深達性Ⅱ度のやけど

真皮の深層部分にまで及んでいるものです。おもな症状としては、発赤や水ぶくれなどがあげられます。白っぽい水ぶくれができます。

やけどが治っても、その部分の皮膚がひきつれたりすることもあり、あとが残る場合が多いです。治癒までには3~4週間程度かかります。

Ⅲ度のやけど

真皮はすべて傷ついてしまっていて、皮下組織の深いところにまで損傷が及んでしまっているやけどになります。神経もやられているので、痛みがありません。皮膚表面は壊死しているというケースもあります。

皮膚がケロイド上になってしまい、引っ張られたりします。機能障害などが起こることもあります。皮膚の再生が困難で、治癒までにはかなりの時間が必要となります。

やけどして「水ぶくれ」ができてしまった場合の正しい応急処置

やけどによる水ぶくれの応急処置

冷やす

やけどをしてもすぐに水ぶくれができるわけではありません。時間が経過して現れてきます。大切なのはまずは患部を冷却することです。方法は流水やガーゼでくるんだ氷や保冷剤を使います。

患部を冷やす時間は痛みがなくなる程度でいいのですが、だいたい10~30分くらいになります。長い時間冷やすと、体温を下げてしまったりするので時間は調整してください。

ガーゼでガード

水ぶくれができると、その患部の皮膚表面は細菌などに感染しやすいので、すぐに清潔なガーゼで覆って皮膚をガードしてください。水ぶくれは絶対に自分でやぶってはいけません。

万が一、やぶれてしまったら、薄皮を無理にはがしたりせずに、流水で患部を冷却します。その後、清潔なガーゼでガードします。

水ぶくれができてしまったら、これらのような処置をしてください。とにかく冷やすことと、皮膚をガードすることが基本です。また、何度もいいますが、自分で水ぶくれを破ったりつぶしたりするようなことは絶対にしてはいけませんので覚えておきましょう。

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やけどを早く治すために気を付けたいこと

乾燥させない

やけどを早く治したい場合、幹部を乾燥させないように気を付けてください。乾燥してしまうと痒みが出てかいてしまい、そこから細菌感染するケースがあります。また空気に触れることで痛みが伴ったり、跡も残りやすくなってしまうので注意してください。

とにかく乾燥させずに保湿するということが大切です。

細菌感染を防ぐ

やけどをした皮膚は細菌感染しやすい状態にあるので、しっかりと保護することが大切です。そこでおすすめなのが温潤療法です。ラップにワセリンを適量塗ってそれを幹部にピッタリと貼り付けます。その上から包帯をしっかりと巻きます。

この療法なら、患部をしっかりと保護してくれますし、翌日には痛みもかなりひいているはずです。小さな水ぶくれ程度なら、市販の「キズパワーパッド」が便利です。幹部をしっかりとガードし、細菌感染を防いでくれます。

やけどして「水ぶくれ」ができてしまった場合の正しい応急処置

水ぶくれを甘く見ないで!

水ぶくれができるということは、真皮層にまで損傷が及んでいる状態になります。小さなものでも正しい処置を行わないと、化膿したりして大変なことになります。

大人でもそうですが、子供ならなおさら水ぶくれを面白がってつぶしてしまったりすることがあります。もし、お子様がやけどをして水ぶくれができたら、幹部をしっかりと保護して触らないように注意してあげてください。

たかが水ぶくれ、されど水ぶくれです。甘く見ないで、きちんとケアするようにしましょう。またつぶれてしまったりした場合は、皮膚科を受診して適切な処置を受けることをおすすめします。

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